アルバイト川漁師の廃業と後悔、釣りと自己満足と自己顕示欲

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渓流フローティングミノー

 

去年から、ずっと心に残っていた約束があった。

それを果たしたくて、タイミングを狙っていた。

 

早く達成して終わらせたい約束で、

達成するなら今だと、僕の経験と勘が伝えていた。

なので本日、出勤前釣行に行ってきたのだ。

 

アルバイト川漁師の経緯など

 

冒頭の心に残っていた約束とは、1年前にブログに書いていた話である。

参考ブログ バラし検証その5 アルバイト職漁師の憂鬱 

 

簡単に言うと、僕の会社の係長から、

 

「出勤前釣行で4匹釣れたら、食べたいからちょうだい!」

 

という依頼を受けていた。係長は4人家族らしいのだ。

そして僕はあまり深く考えず、依頼を了承したのだ。

 

アルバイト川漁師と書いているが、依頼を果たしても報酬は名誉のみである。

魚を釣って、会社に行って、係長に「どや!」と胸を張れることだけが報酬である。

 




 

この依頼が、昨年は果たせなかった。

バラしまくっていたのもあるが、出勤前に4匹以上釣れたことだけならあったかもしれない。

 

だけど、僕は時々キープ、ほぼリリース派なのだ。

そして出勤前釣行の時はビクやクーラーなど持って行かない完全リリース派なのだ。

氷とかビクとかの用意がないほうが、当然軽装で準備も早いし楽なのだ。

 

なのでノルマの4匹を達成するためには、

  • 4匹以上釣る気持ちで日を決めて、
  • 氷やビクやクーラーをあらかじめ準備して、
  • 出勤前釣行する必要がある。

ただ4匹以上釣れてもダメなのだ。

ビクなどの準備をしている日に釣る必要があるし、そして釣れた魚をキープしても1~3匹だとノルマクリアにならない。

1~3匹の場合は僕が持ち帰って食べるのだが、これがかなりストレスなのだ。

 

だって僕はホームの川、特に幾つかのポイントに関しては完全に自分の川だと思っている。

その自分の川の自分のポイントから魚をキープして帰ると、単純に自分の魚が減るのだ。

 

たとえばホームリバーの僕のポイントに50匹のアマゴがいるとして、4匹をキープすると1割近く魚がいなくなるのだ。

いくら僕の頭が悪くても、このくらいの計算は出来る。

イメージ的には、タコが腹減って自分の足を食べているような感じだ。

 

なのでノルマを果たせず1~3匹釣れて、持って帰って食べる時のストレスが嫌だった。

魚は美味しいのだが、自分が食べたい訳では無いのに自分の川の魚を持ち帰るストレス。。。

でも、その日何匹釣れるか分からないので、ノルマを果たすためには釣れた魚のキープは必要だ。

 

そんなのが去年、3回ほどあったように思う。

嫌になって途中でやめた。

 

しかし、僕は人に借りを作るのも嫌だし、それを返せないのがもっと嫌なのだ。

さらに自分が約束したことが出来ないのも嫌だ。

 

約束は約束だ。なので果たしたい。

だけど、無駄なキープもしたくない。

だからタイミングを計っていた。僕でも4匹以上釣れる確率が高くなるタイミングを。

 

6月1日(金) 出勤前にアルバイト川漁師 

 

その日が今日だった。

理由は3月、4月半ばまで魚がいなかったポイントAに魚が戻って来ていたからだ。

僕の一級ポイントが盛期を迎えて、勝算はあると思っていた。

 

気合いを入れて、午前5時過ぎに川に到着。

釣りが出来る時間は3時間近くある。

 

今年1発目の挑戦だが、なんとかノルマを達成したい。

気合いを入れて下流から釣り上がる。

 

そして去年までの鉄板ポイント、深場に魚がいないことを確認。

不安になるが、瀬に付いていると信じる。

 

瀬を釣り上がる。

釣り上がる。

 

ヒット!

 

1匹目だ。

25㎝くらいか、良いサイズだ。

 

川漁師

 

ルアーは最近時々試している、ベリーに2つシングルフックを装着した不器用ルアーP45FHIだ。

ベリーにかかっていたようだったが、ネットイン後に外れていたのでかかり方は分からない。

 

そしてこの魚をビクに入れる前にナイフで絞める。

エラにナイフを入れる時に、心が痛む。

なんでこんな約束をしたんだろうと去年の自分に怒りを覚えながら、今日でなんとか終わらせたいと思う。

 

続いて最近気に入っている55㎜フローティングミノー、不器用ルアーPFG-2を使う。

僕は最近トゥイッチだのヒラウチだのを練習していて、このルアーはわりと良いヒラを打っている気がしている。

 

ちなみに浮き姿勢はこんな感じだ。

 

川漁師

 

針は前に巻いていて、ずっと使ってみたかった先曲げをこの日初めて装着した。

スイミングフックの紐も長めのを選んでみた。長い方がバレにくいらしい。

 

川漁師

 

そして流れのある瀬でアップでなんちゃってトゥイッチを繰り返す。

するとヒット!

バレるなバレるな。。。

 

キャッチ!

2匹目だ。

 

川漁師

 

そして続けてアップクロスからサイドで3匹目!

あと1匹、時間はあと1時間少しある!

 

川漁師

 

そして1匹手応えがなくてかかったか分からなかったが、

いわゆるカタで、魚体が尻尾まで全て水面に出てもまだ隙間が空いているくらいのハイジャンパーアマゴを見た。

釣りたい。。。

 

そして4匹目!

ノルマ達成!

 

川漁師

 

気が抜けた。。。

やっとノルマ達成した。。。

 

その後も釣り上がり、姿は見えないがデカそうな手応えを感じた瞬間バレたのが1匹。

足元まで寄せてバレたのが1匹。

 

そして5匹目!

 

川漁師

 

5匹目を釣った時に、僕に奇妙な思いが芽生えた。

ノルマは4匹で、一応20㎝以上のサイズばかりだ。

しかし、念のためにおまけの1匹をつけてあげようか?

 

それに正直、「おまけでもう1匹、5匹あげます!どや!?」と言いたい。

これは先ほどまでの気持ちと相反する感情だ。

せっかくなので係長家族に満足して食べて欲しいという思いと、僕の醜い自己顕示欲。

 

ひどい人間性に思われるかもしれないが、たとえ嫁に嘘は吐いてもブログで嘘は吐きたくない。

僕はおまけの5匹目もキープした。。。

 

そして高活性っぽく素早く追ってきた6匹目を釣る。

僕は悩んでいた。

ノルマは4匹で、おまけの1匹をつけて5匹釣れている。

 

この1匹は、もうキープしなくていいじゃないかという思い。

そして係長に「どや!6匹も釣りましたよ!」と言いたい醜い僕の自己顕示欲。

 

悩みながら、珍しくアマゴをロッドとリールと一緒に写真に納めようと準備していた。

すると、アマゴはネットから飛び出て、川に戻って行った。

結果的に、リリースというかアマゴがネットから逃げ出した。

 

僕はなんだかほっとした。

そしてホームリバーから、こう言われたような気がした。

 

「おい、しげる。お前ノルマ4匹釣って、おまけの1匹もキープしたろ。これで十分だろ? なっ? もういいだろ?」

 

僕は頷いた。もう十分だ。

アマゴが去って空になったランディングネットを見ながら、強くそう思った。

 

川漁師

 

そして出社して、係長にクーラーボックスを渡す。

係長は喜んでくれて、

 

「またちょうだい!来年もよろしく!」

 

と言った。

 

返事をする台詞は決めていた。

 

「約束したからそれは果たしましたが、もうダメです。

僕の川の、僕の貴重なアマゴですから」

 

そう。僕の川の僕のポイント、僕の貴重なアマゴなのだ。

と勝手に思っている。

 

最後にお断りしておきますが、僕はリリースが偉いとか尊いとか思っている訳では無いです。

釣った魚を、持ち帰って美味しく食べる。すごく素敵なことだと思います。

僕も時々食べますし、燻製作って嫁にドッキリを仕掛けたりもします。

 

僕は、僕がもっと大きな魚を釣りたいし、シーズン中にもっとアマゴに遊んで欲しい。

だから数を減らしたくないという理由でリリースがメインです。要は自分のためです。

 

シングルフックバーブレスを使っているのも、過去に嫌な思いがあって、自分が満足するために使っているだけです。

魚に優しくとか言うのでは無くて、そうした方が自分が気持ちいいという自己満足です。

 

なので他の釣り人に何か意見を押し付けるようなことは絶対したくないし、一切思っていません。

誰でも、自分が楽しい、気持ちいい釣りをしたらいいと思っています。

ルールを守り、人に迷惑をかけず、ゴミを捨てたりしなければ。

 

僕が今回書いたのは、ただの僕の自己満足や自己顕示欲で、それ以上でもそれ以下でもないです。

出来るだけ、自分が楽しく、気持ちいい形で釣りが出来たら。

だから不器用だけど自分でルアーも作っています。

 

で、結局何が言いたかったんだろう。

アルバイト川漁師は廃業しました。

それだけは確かです。

 

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コメント

  1. fujimuuu より:

    僕もその感覚にニアですね〜!

    美味しいし、娘も喜ぶし(๑˃̵ᴗ˂̵)
    たまにちゃんと料理して食べてあげれば良いと思います!
    でも、やたら持って帰る人、どうすんの?魚居なくなるのにイメージ力無いの⁈って感じです。

    シングルもそう、優しいから使うのではなく、バレないしちゃんと釣りが上手くなるし、何よりすぐ次の釣りが出来るから。
    でも、魚に優しく無い人は嫌い!
    乾いた石に置く人や、ムギュっと握る人の写真には「イイね」出来ないですよね!

    1. しげる より:

      fujimuuuさん
      近い感じで嬉しいです(^^)
      うちもたまに持ち帰って塩焼きとか、家族が喜んでくれて嬉しいです。
      色んな人の考え方があるとは思いますが、僕は僕が気持ち良く、楽しい気持ちで釣りをしたいと思っています。
      リリースするならなるべくダメージ無いようにしてあげたいとも思っています。
      コメントありがとうございます(^_^)

  2. アンチN より:

    コメント失礼します。

    ダイワから鮎釣り用の友バックが発売されています。
    あまりかさばらないし、これを使えば生きたままキープできます。

    もしまた川漁師を再開される事があれば参考にして下さい。

    1. しげる より:

      アンチNさん
      ダイワの友バック、見ました。
      友舟と同じくおとり鮎とか入れるものだから、生かしてキープができるんですね。
      参考にさせて頂きます(^^)
      コメントありがとうございました!

  3. 花屋のいちろー より:

    うぅん。色んな葛藤が折り重なった記事ですね(汗)。
    でも、また来年もよろしくって言われた時にハッキリと断りを入れたのには凄いと思いましたょ。断った理由はどうあれ、そこでハッキリ断るのはなかなか出来ないと思います。しかも、上司にですからね。

    1. しげる より:

      花屋のいちろーさん
      よく考えたら、僕の出勤前釣行の釣果としては素晴らしい釣果だったのですが、色々複雑で単純に楽しめず。。。
      釣りをする時の気持ちって大事ですね。
      いや~係長に言ったのは、もう僕の川の僕のアマゴを減らしたくないと思っただけです(^^;)
      それと、もっとシンプルに釣りを楽しみたいなあと。
      でも一応約束なので、肩の荷がおりました。
      これからさらに楽しみます!

  4. イェーガー より:

    「何匹釣って帰ろう」というノルマがあると、妙に焦ったりしてなんだか心に余裕が無くなる気がします。
    私の場合ですが、心に余裕が無いと釣りが雑になるのか、釣果にも恵まれませんし、楽しくありません。
    釣りをしている時間は自由でありたい。バラした事も、ネットに入れた魚が写真を撮っている間に逃げた事も笑って楽しみたい。
    そう思ってから、基本リリース派になりました。
    今年に入って魚を持ち帰ったのは1回だけかなぁ・・・。
    おかげで、家族からは
    「しょっちゅう釣りに行っては、手ぶらで帰ってくる道楽者」
    と思われているでしょうけど(苦笑)。

    1. しげる より:

      イェーガーさん
      まさに僕、そうでした(>_<) 4匹以上釣らなくてはと焦って余裕がない釣行の日があり、去年はそれが嫌で3回ほどでやめました。 今回1回のお届け出成功で、アルバイト川漁師は廃業したので、これからは自由に楽しみます(^^) 写真を撮って逃げた事も笑って楽しみたいっていいですね。 せっかくの渓流、これからは余裕を持って楽しみます(^o^)

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