渓流トラウトルアーでシングルフックバーブレスを使う理由

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去年からずっと考えていた。

そして解禁前にやっと作り出したのだ。

 

タイミングで言うと、ぎりぎりセーフである。

それは、スイミングフックの自作なのだ。

 

なぜスイミングフックを自作するかと言うと、出来るだけバラしたくないからである。

 

昨年、ほぼシングルフックバーブレスで通した。

すると慣れていないしおっかなびっくり使っているし、ちょうど右投げ右巻きから右投げ左巻きに矯正していたのもあるが、まあバラすバラす。

 

そのあたりは以前のブログ、バラシ検証シリーズで書いているのだ。

(ただしシングルフックバーブレスにはメリットもあるし、そんなにバレないという人もいます。あくまでバーブレス初心者の昨年の僕の意見です)

 

バラし検証の結果、シングルフックバーブレスの中では、スイミングフックが一番バレにくかった。

サクラマスなどで使われている理由が少し分かったのだ。

 

しかし僕は出勤前釣行なので頻繁に釣行する。

そしてスイミングフックは買うと高い。

 

その結果、自作しようと思ったのだ

 

じゃあ面倒な自作などしなくてもトレブルフックバーブアリやシングルバーブアリを使えば?と思われる方も当然いらっしゃると思う。

 

僕は『とある事情』から、渓流トラウトルアーでシングルフックバーブレスを使うことに決めたのだ。

『とある事情』は、下記ブログ参照である。

夏の渓流で、悲しくてやりきれない

 

簡単に言うと、

トレブルフックバーブアリを使って、持ち帰って食べる訳でもないヤマメを『殺して』しまったのだ。

 

僕は別に、自然を愛するナチュラリストな訳ではない。

特に生き物に対して優しい訳でもない。

 

自分が楽しいから、自分の自己満足で渓流ルアーをしている。

 

そして自分が好きな渓流ルアー釣りで、

持って帰って食べもしない魚が目の前で死んでしまうのが『嫌だった』し『もう見たくない』だけだ。

 

アマゴ、ヤマメ、イワナを持ち帰って食べることもある。

家族も渓流魚の塩焼きが好きだし、燻製器も作ったりした。

 

釣った魚を持ち帰って美味しく頂くのは、釣りの大きな楽しみの一つだと思う。

だからキャッチ&イートもするのだが、釣行回数が多いので約95%はリリースである。

(年々リリース率が上がっているのだ)

 

なのでどうせリリースするなら出来る限り魚へのダメージが少ない方法を取りたいと思っただけだ。

 

というか、もうあんな風に針を外すのに手こずって、リリースしたと思ったヤマメがぷかーっと浮いてきて、目も死んでいるのを見たくないだけである。

 

中島らもさんのエッセイで読んだことがある気がするのだが、人間は『快楽原則』に基づいて行動しているというような内容があった。

すごく簡単に言うと、

快楽原則は人間が快楽を求め苦痛を避けること

である。

 

例えば、「女房子供がいるから自由も金も無い。独身者はいいなあ」と愚痴る既婚男性がいるとする。

 

じゃあこの男性は愚痴を言いながら何故離婚しないかというと、現実的な計算、様々なことを意識的、無意識的に考えた結果なのだ。

 

離婚して独り身になるほうが『苦痛』で、今の既婚の状況のほうが自分に取って『望ましい』または『気持ちいい』からなんだかんだ言いながら結婚生活を続けているというような考え方だ。

 

僕は精神分析など詳しくはないので、かなり粗い説明かもしれません。

 

まあ何が言いたいか。

もう一回あのぷかーっと浮いてくるヤマメを見るくらいなら、多少バレてもシングルバーブレスにしたほうが『気持ちいい』と言っているだけだ。

だから結局自己満足なのだ。

でも乱暴に言ってしまうと、人間ほとんど自己満足や快楽原則で生きているのだ。

 

リリースするヤマメは出来るだけダメージが少なく居て欲しいと思う。

だけど、持って帰って食べるヤマメと、リリースするヤマメ。

 

どっちも同じヤマメなのだ。

 

釣りをしない嫁なんかは言う。

 

「針で魚を釣った時点で、優しくないじゃん」

 

その通りだ。

 

本当にヤマメにダメージを与えたくないなら、嫁の言うとおり釣らなきゃいいのだ。

これは釣り人の『原罪』(げんざい)と言えるかも知れない。

大辞林 より【原罪】(げんざい)

キリスト教で、人類の祖が犯した最初の罪のこと。蛇にそそのかされたイブとともにアダムが神にそむいて禁断の木の実を食べたことが旧約聖書創世記に記されている。アダムの子孫である人間は生まれながらに罪を負うとされる。 → 自罪

 

僕の好きな漫画、土田世紀さんの『編集王』にも近しいセリフがある。

 

「甘ったれんなよ。矛盾と寝るのがサラリーマンの証じゃねえのかい?」

 

 

なんか思考の迷路に入り込みそうなのでこのあたりで終わろうと思う。

 

要は、自分が『気持ちいい』釣りをしたい。

それが様々な矛盾を内包した自己満足であったとしても。

 

というだけである。

 

だから他の釣り人がどんな針を使うか、それは自由だと思っている。

 

最後に思った。

今回のブログで言いたかった内容は、本当は1行で書ける。

 

「バラし率を下げたいが、スイミングフックは買うと高いので自作します」

 

なんだかんだ言って、それだけなんだ。

それ以上でも以下でも無い。本当は。

 

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コメント

  1. 右脳派釣師 より:

    痛点が無いとされる魚達ですが最近の研究では痛点があるとの見解もあるようですね。
    大好きなヤマメを針に掛けて、リリースしてもヤマメからは迷惑な話です。
    それでも釣りをするのは狩猟本能があるからでしょうか?
    ヤマメが好き過ぎて
    いつか釣りを辞める日が来るのか?と思うことがあります

    1. しげる より:

      なんででしょうかね。
      僕はシンプルに、釣りが楽しいからしているで良いと思っています。
      時々答えがないようなややっこしいことが頭に浮かんだりしてしまいますが。
      右脳派釣師さんが釣りを辞める日がくるとは想像出来ません(^^)
      好き過ぎていいじゃないですか。ヤマメにストーカー規制法は適応されません(^o^)

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