4月前半を苦戦しながらも釣りに行っていた僕は、ようやく少しづつだが釣果が上がってきた。
釣れる魚が増えると、使うルアーの幅も広がってきた。
4月12日はホームリバーの放流日だった。
午前中は用事があったため、午後から川に向かう。
まだ粘って釣っている釣り人が何人どころじゃなくいる。
同じ病と闘う仲間たちだ。
14:00過ぎに川に着いた。
朝から入っている釣り人の邪魔にならないように人のいないところや距離があるところを狙う。
川幅8、9メートルの浅い瀬から深いところで1~2メートルの川。
そこでまずはar-sスピナーを試す。 一匹釣れる。
しかし、後が続かない。 追ってくる姿は何度か見えた。
僕はルアーをDコンタクトに替える。
アマゴがいるのはわかった。スピナーには喰ってこなくなった。
ならばミノーの不規則な動きで反射で喰わせようと思った。
Dコンタクトは距離が出る。ポイントのかなり奥にいれて、ポイントへ誘導する。
そして、トゥイッチ。
何度目かのトゥイッチでルアーの引き抵抗以外の力が加わる。そして手応えと確信する。
引きが心地良く、ロッドが綺麗に曲がる。 僕はネットを構え、取り込んだ。
20センチ少しのアマゴだった。
ただアマゴが釣れたことも嬉しかったが、自分が考えた方法で釣れたことがもっと嬉しい。
こういう、釣れたではなく釣った魚は特に嬉しい。
なんてことの無い考えだが、実践することに意味があると思う。
このポイントでは、その後もアマゴをかけるが、バラしもあり、数匹釣って移動する。
その後もスピナー、ミノーでアマゴを釣る。 合計7匹釣る。
ar-sスピナー2匹 Dコンタクト5匹だった。
僕は当時、今でもAR‐SスピナーとDコンタクトの信者だった。
特にAR‐Sスピナーで釣れず、姿も見えなければそこに魚はいないのだ。
と冗談半分、本気半分で言っていた。
しかしこの日は、そんなar-sスピナーよりもDコンタクトの釣果がはっきりと上回った。
これがar-sスピナーよりもDコンタクトの差というつもりは毛頭ない。
どんなルアーでも場所により、時により、釣れるルアーになる時と、ならない時があるのだ。
僕は自分が使えるルアーを広げたいと思っていた。
そうすれば様々な場所や環境で釣ることが出来ると考えていた。
4月12日から4回ほど出勤前釣行も含めて釣りをした。
3回はボーズだったり一匹だけの釣果だった。
しかし、4月17日の出勤前釣行では思い出の一匹を釣る。
その日も朝から僕は川に向かってルアーを投げていた。
しかしなかなか当たらない。 姿も一匹くらいしか見えなかった。
何度かポイントも移動し、試して見るが釣れなかった。
時間は8時前近くなっており、会社に向かう時間が近づいていた。
僕は悔しい気持ちで川の近くを車で走らせていた。
すると、今まで言ったことがなかった浅瀬の、幅の広い川に降りる場所があるのを見つけた。
ここが最後だと思い、降りる。
ar-sスピナーを投げる。 なんとアマゴがついてきていた。
全然期待していなかっただけに嬉しい。
しかし喰いつかない。
僕はDコンタクトを投げた。 またついてくる。
しかし喰いつかない。
僕は悩んだ。
ほんの気まぐれくらいの気持ちで スミスの ピュアスプーンを選んだ。
投げる。 対岸の岸近くに落ちた。
リールを巻いて、気持ち程度のロッドアクションを入れる。
「ガツンッ」
と手応えがきた。本当にガツンッ という手応えだった。
僕は気まぐれで選んだスプーンの一投目でアタリがきたことに驚いた。
かなり力が強く、ドラグが「ジジッ」となる。
浅瀬を魚影が近づいてくる。 大きい!
僕はネットを取り出した。 するとまたアマゴが走る。
取り込みまでの時間はとても長く感じた。
結果、25センチ程度のアマゴだった。
僕がスプーンを戦力に加えた瞬間だった。
今となっては驚く様なサイズではないが、当時の僕にとって本当に大きく見えた。
こういうことがあるから、やめられないのだ。
僕はネットからアマゴをリリースし、会社に向かった。
車を運転する僕の表情は、たぶん、にやけていた。
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