先週末は渓流釣りが解禁してから3回目の週末だった。
「3回目の週末はどこに行こうか、何を釣りに行こうか?」
という楽しい悩みを抱えていたのだ。
釣行先を検討
新しく鑑札を買った川の開拓にも行きたいし、ヤマメやアマゴ、ニジマスも釣りたい。
イワナは解禁日に尺イワナ3連発したからしばらくやめておこうかな。
などと、釣行先や対象魚について色々と考えていた。
しかし釣行先を検討している僕の頭に『とある映像』が繰り返しよぎるようになった。
『とある映像』とは、
- 昨年秋に発見した小場所で、
- 泣き尺イワナを2匹立て続けに釣った時の、
- イワナのチェイスからランディングまでの、一連の映像なのだ。
その映像が、何度も何度も僕の頭に浮かぶのだ。
職場でパソコン入力作業をしている時にも、ふっとその映像が頭に浮かぶ事があった。
まるで白昼夢とかフラッシュバックというような状態である。
これはもう病気だと思った。
だけど病名も治療法も分かっている。
釣り人なら誰でもかかる可能性のある病気。
その病名は、
『去年良い魚が釣れた場所に、今年も行きたくてたまらない病』なのだ!
長い上に、症状そのまんまの病名だ。
あの有名な『釣りキチ三平』の三平君ですら、この病気にかかっている。
釣りキチ三平33巻p151より引用。
この病気を治す方法は1つしかない。
- 去年良い渓魚が釣れた場所に、
- 今年も行って釣りをする。
治療法はそれしかないのだ!
なのでまたまたイワナ狙いの釣行に行ってきました。
今シーズン3回目の釣行
釣行日は雨が降っていた。
にも関わらず、早朝から釣り場に向かって車を走らせているとちらほらと釣り人の姿が確認出来た。
解禁してから3回目の週末。
楽しみにしているのは僕だけじゃないのだ。
そして昨年良い思いをした釣り場に到着したのだが、、、
がっかりした!
というのも、釣り場や釣り場の近くに、
- 真新しいタバコの空き箱や、
- 空のペットボトルや空き缶、
- 釣りの餌が入っていた箱など。
それらがゴミとして捨てられていたのだ!
解禁から3回目の週末だから、僕がこの釣り場の今年初めての釣り人ではないことは分かっていた。
だけどそれを知るのは、釣り人の足跡や魚の反応であって欲しかった。
なんで自分の釣り場にゴミを捨てるのかな。。。
がっかりしながら入渓した。
水温は6度だ。
暖冬だし最近も暖かかったから、例年より少し水温が高い気がする。
釣り始めて早々に20㎝ほどのイワナが顔を見せてくれた。
この日もメインのルアーは不器用ルアー『山椒』だ。
釣り上がると、やはり足跡などを発見した。
だけど僕にとっては、
- 頭に映像が浮かんだ、
- 昨年良い釣りが出来た場所。
そこだけが手つかずなら、他の場所はどうだっていいのである。
イワナを数匹釣りながら、1時間少しで念願の場所に到着した。
ドキドキしながらアップで一投目を投げる。
流れの落ち込み付近に着水、トゥイッチしながら引いてくる。
ルアーを追ってくる大きな黒い影が見えた!
大きな影はルアーを後ろから追って、僕から4mくらいのところでルアーを喰った!
尺はある太くて黒いイワナだ!
ルアーに喰いついたイワナはローリングを繰り返し、ドラグ音も鳴っている。
そんな状態のまま僕から2mの距離まで寄せると、、、
「プルンッ」という感じでフックが外れて手応えが軽くなった。。。
「ぬあぁぁぁ外れたぁぁぁあぁぁぁ#%$&!」
マジで叫んでしまった。。。
フックが外れてから流れ込みに戻るイワナの後ろ姿が目に焼き付いた。
尺イワナをかけてからバラすまでのやりとりは、時間にすると数秒だった。
だけど濃密な時間だった。
僕の作戦は間違ってはいなかった。
- 狙い通りの場所に、
- 狙い通りの魚がいて、
- 狙い通りにかけたのに、
最後の最後にバラしたのだ!
作戦は良かったが、実行する僕の腕に問題があった。。。
ドラグ、もう少し緩めにしていたら良かったかな。。。
なぜかわからないが、この小場所には人が入って無さそうだった。
尺イワナをバラしてからも同じ場所で20㎝くらいのイワナは釣れたし、他にも数匹居そうだった。
そしてがっくりと肩を落としながらとぼとぼと釣り上がった。
するとなぜか20㎝ちょいのアマゴが釣れた!
この日は尺イワナ狙いで大きい方のネット。
良い感じのサビたような色合いのアマゴだが、ヒレがボロボロだったので放流魚かと思われる。
こんなところにアマゴを放流しているのは知らなかったので驚いた。
イワナしか居ないと思っていた場所で釣れてくれたアマゴになんだか癒やされたのだ。
そして退渓したが、まだ午前9時半くらい。
さらに狙っていた尺イワナをバラした事で、僕の心に火が点いたのだ。
「今日はとことんイワナを釣る!」
そう思った。
朝から雨は降り続いている。
だけど僕の心に点いた火は、雨では消せないのだ!
イワナパラダイスへ!
とことんイワナを釣ると決めたので、今年初めてイワナパラダイスに向かった。
到着して釣り上がる。
すぐに20㎝くらいのイワナは何匹か釣れてくれた。
雨は降り続いていて水量は多いが水はクリアだ。
釣れたイワナをリリースしたらなぜか近くで定位して、そのイワナを撮ったらはっきり見えるくらい水はクリアだった。
写真中央、赤矢印の先にイワナ。
今年初めてイワナパラダイスに来たが、もう解禁して3回目の週末だ。
釣り人の足跡はあったし、釣り上がると場所によってイワナのサイズや反応が明確に違った。
5時間ほど釣り上がった結果、
- 序盤は20㎝前後のイワナが多数釣れた。
- 中盤はイワナの魚影が極端に薄い。
- 終盤は20㎝半ばから泣き尺までのイワナが釣れた。
どこも釣り人は入っているが、場所によって入っている頻度が違うのだろう。
ここは尺イワナの実績がある場所だけど、この日は尺は釣れなかった。
僕が解禁日に別の場所に1番乗りして尺イワナを釣ったように、この場所の尺イワナはすでに誰かが釣ったり抜いた可能性が高いと思った。
数釣りと大物釣りは違うと思っているので、僕の釣り方に問題があったから尺が出なかった可能性もある。
しかしイワナの数は驚くほど残っていた。
こんな小場所で20㎝弱~25㎝のイワナが続けて5匹釣れて驚いた。
この日のサイズは山椒で釣った泣き尺(29㎝)が最大だった。
泣き尺イワナ!
すごくたくさん釣れるので、ザンマイソリスト40DDを真似て作った不器用も試したらすぐ釣れた。
雨で水の勢いが強くて沈みにくいので、深場にメタルジグを使ったりもした。
そして出品用と一緒に作っていたが、事情があり自分用になったピンクアマゴの山椒も使った。
すると26~27㎝のイワナが釣れた。
この日のイワナパラダイスでは、過去最高の数のイワナが釣れた。
- 20㎝弱から泣き尺までで、
- 合計30匹~40匹釣れた。
だけど反省点も多数ある。
かけてから数秒後にバラすというパターンが10匹くらいあったし、この感じで尺を出せなかったのも反省だ。
新しいフックも試したのだが今ひとつだった。
(おってブログに書けたら書きます)
だけどそれ以上に反省しなければいけない事がある。
あまりに釣れ過ぎて、釣りも気持ちも雑になってしまっていたのだ。
釣れてくれた1匹1匹への感謝の気持ちも置いてきぼりになるところだった。
20㎝前後のイワナが釣れてくれた嬉しさより、もっと大きなサイズが釣れて欲しいという不満のような。
そんな良くない感情も湧いていた。
朝からずっと寒くて雨が降っている中で渓流を釣り上がって、疲労が溜っていたのもあった。
だけどそれが雑な釣りや気持ちになる言い訳にはならない。
だったら早々に退渓すればいいだけの話である。
僕は数を釣りたいから渓流釣りをしている訳じゃない。
釣れてくれた1匹1匹に感謝したいし、雑な釣りもしたくない。
だけどイワナが釣れすぎたこの日、
確実に雑な釣りやキャストをしていたし、感謝の気持ちも薄れていた。
それらに対する罰だと思った出来事がある。
もう少ししたら退渓しようかと思っていた時の事だ。
山椒のピンクアマゴを落ち込みの白泡の中に雑に投げた。
すると白泡の中の底岩か何かに引っかかって、回収出来ずにロストしたのだ。。。
雨で水量が多くて水温も冷たく、引っかかった場所も分からずに回収が出来なかった。
出品用と一緒に作って僕の手元にある貴重な2個の内の1個をロストしてしまった。。。
かなりショックだったが、そこで目が覚めた。
- 貴重なルアーをロストしたのは、
- 雑な釣りやキャストをして、
- 1匹への感謝も薄れていたからだ。
- だから僕のせいで、僕への罰だ。
そう思った。
気持ちを切り替えて、退渓地点までの残り少ない距離を遡行した。
ルアーは出品用より前に作った山椒プロトを使った。
雑なキャストはせずに、遡行の音にも気を付けて慎重に釣り上がる。
すると、ロッドに心地良い手応えと重さが!
この日、2匹目の泣き尺サイズのイワナが釣れた!
良い面構えをしていたので、アップの写真!
これ以上は欲張らずに、この1匹を最後に退渓しようと思った。
そして車までの道のりをとぼとぼと歩きながら考えた。
釣り人の気持ちは複雑だ。
- たくさん釣りたいと思いながら、
- 今回のようにたくさん釣れると、
- 探し求めたやっとの1匹や、
- ほどほどの釣果の時の方が楽しく感じる。
それに今回30~40匹釣れて、泣き尺サイズも2匹釣れた。
にも関わらず、
- 狙った場所で狙い通りにかけて、
- バラしてしまった、
- 1匹の尺イワナ。
その1匹の事をまだ考えている。
やっぱり渓流釣りは数だけじゃない。
自分が満足出来る釣り方や場所で釣った納得の1匹。
その1匹の嬉しさは、何十匹にも勝るのだ。
釣った何十匹よりも、バラした1匹の悔しさが勝る事もあるのだ。
車に乗り込み、家に向かって走りながら思った。
あのバラした尺イワナをいつ釣りに行こうか?
そう思うと、車のハンドルを握る手に自然と力が入った。
帰宅途中にスーパーに寄ってビール(発泡酒)を買った。
- 今日の酒の肴(さかな)に、
- 今日釣ったりバラしたさかな(イワナ)を思い出しながら、
- 美味しいビールを飲むのだ。
釣行日のビールは、いつもより格別なのである。
イワナが釣れた嬉しさや尺イワナをバラした悔しさでついついビールが進む。
釣ったりバラしたりしながら楽しんで、帰ってから飲むビールが美味い。
それってすごく幸せな事ではないだろうか?
だけど出来るなら、やっぱり尺イワナはバラすより釣って祝杯で飲みたい僕なのであった。。。
(使用タックル)
ロッド:カワセミラプソディ
リール:シマノ 16ストラディックCI4+ C2000HGS
ライン:PL-M64R PITBULL4 0.8号ライムグリーン
リーダー:モーリス ストリームショックリーダー30m 8lb
ルアー:不器用ルアー『山椒』、プロトの不器用、ジグパラマイクロ。
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いろいろとドラマがありましたね。でもよい釣行だったのではないでしょうか。釣果だけなら羨ましい限りです。
確かにバラした魚の悔しさは記憶に刻まれますが、次こそはという熱いメラメラが湧き出ますよね。
あーそういう釣りがしたいです。 きんくま釣行は相変わらず釣果貧弱ですが、ナイロンロングリーダーの効果を実感できました。
きんくまさん
そうなんです。色んなドラマや考える事が多い釣行でした(^^;)
色々と反省点もありつつ、充実した釣行の日だったと思います(*^_^*)
雑に釣ったり投げたりはもうしないように反省ですが(>_<) 『逃がした魚は大きい』とか言いますが、バラした魚は悔しくてずっと覚えていますよね。 リベンジしたいと思います! ナイロンロングリーダー、効果ありなんですね(^o^) 僕もナイロンリーダー良い感じかと思っています(^_^)v
爆釣おめでとうございます!釣りの後のビール最高ですよね(^^)私はしげるさんのブログを見つつ買ったルアーを見ながら飲むのが最近の楽しみです(笑)1日に30匹以上ってすごいですよね!私はいつも3匹釣れたら満足してしまいます(^^;ゴミ問題はどこの地域もそうだと思いますが、一部の心無い釣り人のせいで不快な気持ちになりますよね。良く行く川はぶどう虫の空き箱が落ちてることが多いです(-.-)そうだ!夏になって渇水になったら山椒を助けにいきましょう!(危なかったら無理しないでくださいね)
あざらしさん
ありがとうございます(*^_^*)
釣りの後のビール、格別に美味しいですよね(^o^)
ルアーや僕のブログをつまみに飲まれているんですね(^^)
いつも読んで下さってありがとうございます(^_^)v
これまでで1番釣れたのですが、反省点も多数ありました(^^;)
僕も数匹釣れたらけっこう満足するところがあります(^^)
ゴミが落ちてるのを見ると良い気持ちはしないですよね。。。
ぶどう虫とかミミズとか、確実に釣り人が出したゴミを見るとさらにショックです。
山椒はずっと挟まってくれていたら、水量が少なくなったら助けられるのでは!?と少し思っています(^^)
無理はしないように回収出来たらまた書きますね(^_^)v
ヒレが傷んでいるアマゴは昨年の秋に頑張って産卵したママさんアマゴかもしれませんよ。
春先は産卵で傷ついた尾びれが再生しきってない魚を見かけます。
夢釣人さん
産卵によって尾びれが傷付いて、それが再生していないママさんアマゴ!
そういう可能性もあるんですね!
今回釣ったアマゴも昨年産卵したママさんアマゴだったら嬉しいです(*^_^*)
教えてくださってありがとうございます(^o^)
写真がすごく綺麗になってきてる気がします。
初夏の光いっぱいの渓流の写真も楽しみにしてます。
待ち遠しいですねぇ。
まさのりさん
写真お褒め頂いてありがとうございます(*^_^*)
撮るの下手なので嬉しいです(^^)
初夏の光がある頃。渓流ハイシーズンですね!
写真と釣果、楽しみにしてください(^_^)v
昨年に引き続き絶好調ですねぇ(*>∀д<)。今年はキャストがめっちゃ下手っぴになってて、不器用ルアーに限らずハンドメイドルアーを使う勇気が…(._.)。早く入魂してあげないとなぁ(^^;。
花屋のいちろーさん
たまたまが続いています!
場所とタイミングが良かったのかもしれません(*^_^*)
キャスト、難しいですよね。。。
僕なんかは本当に課題なんです。
大きな課題過ぎて「渓流ベイトフィネスにしたらこの課題が克服できるのでは?」と道具に頼るような考えをしてしまったり。。。(^^;)
ハンドメイドルアーをロストしたりは避けたいですよね。。。
でもよく使うルアーはロストの可能性が高くなるので、僕はある程度仕方ないと割り切っています。
不器用ルアーはハンドメイドルアーと言っても敷居が低くて、
『ちゅうちょなく岩にぶつけられる希有なハンドメイドミノー』
という評価がありますので遠慮なくどうぞ!(^^)!
釣果は気長に待っているので気になさらないで下さいね(^^)
いちろーさん