こんな言葉を耳にした事がある。
『すべての芸術は模倣から始まる』
この言葉をルアー製作に置き換えると、
『すべてのルアー製作は模倣から始まる』
という言葉になるのかもしれない。
僕は仕事でもなんでも、真似をするのは悪い事じゃないと思っている。
真似をしてやってみて、それで気付く事もあると思うのだ。
購入したハンドメイドミノーを真似して作る!
以前にもイトウクラフトさんのボウイを真似して作ってみたりはした。
というのも僕は自作ミノー(不器用ルアー)で渓魚を釣っている。
なので販売されているようなハンドメイドミノーは、
- ルアーであり、
- コレクションであり、
- 嗜好品でもあり、
- 教材でもある。
自分のルアー作りの参考になる、リアルなお手本なのだ。
今回真似して製作したのは、ザンマイルアーズさんのザンマイソリストなのだ。
超有名なルアーである。
雲の上の存在のルアーで、僕がおいそれと真似が出来るはずはない。
それが分かっていても真似をして作ってみたくなる。
そんな素敵なルアーなのだ。
ザンマイソリスト40DDは、
- 約40㎜のシンキング、
- さらに巻くと潜る。
僕は深場を攻めたり沈めるのが苦手なので、潜ってくれるルアーはありがたい。
だけど潜るという事は根がかりやロストの可能性がある。
なのでロストする前に真似をして作ってみたいと思った。
それに少しでも動きが近いルアーが作れたら、深場でのロストを怖がらずに投げられるかもしれない。
まあ自作ルアーがロストした時も精神的ダメージは受けるのだが。。。
真似して製作開始!
真似をするにあたって、
手元にあるザンマイソリストから色んな情報を得たり想像する。
- ルアーの形や重さ、
- リップの形状や位置、
- 泳ぎや沈下姿勢。
そんな様々な情報からルアーの内部を想像する。
外から見て得られた情報で、ルアーのウエイトの量や位置を考える。
お医者さんで言うと内科的な考え方だ。
本当は外科的な考え方で、手術の様にルアーを切断して中を見るのが一番早い。
もしくはレントゲンかMRIのようにルアーの内部が分かれば真似しやすい。
だけど購入したハンドメイドミノーを切断するのは中々出来ない。
それにレントゲンもMRIもないので、内科的に考えて想像する。
ルアーの内部がどうなっているのか、
それを色々と想像して作るのも楽しい作業ではあるのだ。
自分なりに考えた結果、
ウエイトの重さや位置を少し変えて3つのルアーを作る事にした。
オフセットリップが始めてなのでアイ(構造線)で苦戦した。。。
全てウエイト位置などは変えている。
ルアー完成までには1ヶ月少し~1ヶ月半くらいかかるので、ここからはダイジェストでご紹介するのだ。
アルミを貼って、
アルミ貼り(も)下手です。。。
そして鬼門の塗装だ!
気合いを入れて黒点や朱点も入れる事にした。
塗装は、
- 視認性の良い脹雀(フクラスズメ)カラー、
- 視認性の良いピンクアマゴ、
- 最近気に入っている緑金(みどきん)
この3種類にした。
今回の塗装、
自分的には手応えあり!
最後に紅ほっぺを塗装!
今回は色流れせずに出来た。
自作のアイ(目)を付けた!
そして初めてのオフセットリップを苦戦しながら取付けて、、、
完成!
「いい感じじゃないか!」
と一人でテンションが上がっている僕。
テンション上がったのでザンマイソリストと並べてみた。
と、ここで気付いた。
ザンマイソリストのリップが素敵なのだ。
なんだか僕もルアーのリップに文字を入れたくなった。
なんて字を入れようか?
そんなの決まっている。
僕の代名詞(!?)は不器用だ。
不器用ルアーの、
『不』の字をリップに彫るのだ!
名付けて不器用ルアーの『不印』(ぶじるし)。
『不印』入りのリップにするのだ!
実は『不印』は辞書的にはあまり良い意味の言葉ではない。
というか悪い意味である。
だけどそれも僕らしいと言えば僕らしいかもしれない。
最初は『不印』をフリーハンドで彫ったのだがどうもしっくりこなかった。
(不器用なので当たり前である)
なのでパソコンから大きさの違う『不』を印刷した。
それをリップの裏に貼ってなぞったのだ。
そして『不印』リップが完成!
左端がフリーハンド。。。
自分的には初めて彫ったにしては上手に出来た気がする。
だけどまだまだやり方を考えれば綺麗に彫れるはずだ。
僕はクラリスに語りかけるルパン三世を思い出しながらこう呟いた。
「今は、これが精一杯」
うん。
今は『不印』もこれが精一杯だ。
精一杯の不器用ルアー(不印付き)を別角度から撮った。
『不印』も入れたので、これで本当に完成だ!
お風呂スイムテストの結果、この3つのミノーはそれぞれ、
- まずまず、
- ほどほど、
- あんまり、
という結果だった。
あとは川でのスイムテストや実戦で使ってみてどうか判断したい。
まあ僕が初めて作って『抜群』(ばつぐん)になる訳はないのだ。
今回作った事で、ウエイト位置とルアーの太さという改善点が分かった。
次に作る時には、あと少しは良くなっているはずだ。
そう信じたい。
そしてこれからもっと先の話なのだが、
ブログを読んで不器用ルアーを見てくれた読者さんの隣に『銭形警部』がやってきて、
「いや、『不器用ルアー』はとんでもないものを盗んでいきました。
あなたの心です」
こんな事を呟いてくれる日は来るのだろうか。
僕は不器用なので、そんな日はいつまで経ってもやって来ないかもしれない。
でもそんな事を考える前に、
まずはルアー製作が上手な方の技術を盗みたいのだ。
誰かの心も、製作技術も、
どちらも簡単に盗めるようなものではない。
まずは映画『カリオストロの城』でも見て、ルパン三世の盗み方を勉強してみよう。
って、そんな調子だといつまで経っても何も盗めないような気がするな。。。
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シャッド、製作されたんですね(о´∀`о)/
今シーズン、表層用に製作したシャッドは、かなりいい感じでした!
今のは、少し改良したシャッドを製作してます♪
野池のスイムテストは、いい感じだったので来シーズンが楽しみです!
シャッドは、リップのアイを作るのが面倒ですね…
色々、試行錯誤しながらお互い楽しみましょう〜!
ヤングさん
僕もあまり詳しくはないのですが、シャッドと言うよりは小渓流用ディ-プダイバーのようなイメージかと思います(^^)
沈んで潜って動いて(動かして)釣るようなイメージかなと、あくまで勝手にですが思っています。
今回、オフセットリップのアイ(構造線)を作るのが初めてだったので苦戦しました(^^;)
次はもう少しアイ(構造線)も上手に作りたいです(^^)
ヤングさんはいつも色んなルアーを作られていますね(^o^)
来シーズンに向けて、お互い今のうちに色々試して楽しみましょう(*^_^*)
ザンマイソリストと並ぶ不器用ルアー達をみても違和感ないですよ!少なくとも私の心は盗まれました(笑)深場はミノーのロストが怖く、スプーンとスピナーばかり使ってましたが来シーズンはディープ系で攻めてみたいです(^-^)来シーズンの実釣ブログ今から楽しみです!
あざらしさん
いえいえ違和感無いなんてとんでもないです(>_<) 全然レベルが違うのですが、完成して嬉しくなって並べてしまいました(^^;) でもお気持ち嬉しいです!ありがとうございます(*^_^*) 心も盗まれて下さるとはとても嬉しいです(^o^) 僕も深場が苦手で、今年の春に頂き物のハンドメイドミノーを1つロストしてから少しトラウマです(^^;) ですがロストのリスクがあっても、深場は攻める価値がある場所だと思っています(^^) 来シーズン、深場を攻めてロストに泣いたら。。。 慰めて下さいね(^_^)v
外科的に内部構造を知るのは勇気いりますよね(^^;。そこには作り手の思いも多少なりとも込められてると思うので罪悪感があります。
個性の強いソリスト(個人的意見)を真似るだなんて、チャレンジしますねぇ(^^)d。
おぉ、綺麗な仕上がりで、素晴らしい!!。本当上手くなりましたよね!?。
流れの中で試すのが楽しみですねぇ( ´∀` )b
花屋のいちろーさん
外科的にルアーを切るのは内部を知るには1番早いとは思うのですが、まだした事はないです(^^;)
いちろーさんのように思って頂けたら作り手冥利に尽きると思います(^^)
ソリスト、素敵なルアーなので憧れからか真似したくなりました(^o^)
塗装お褒め頂いてありがとうございます(*^_^*)
あくまで自分的にですが、手応えありました(^_^)v
流れの中で魚の反応を早く見たいです(^o^)
それとシーズン開始までに間に合わなさそうですが、今回の改善点を活かしてもう1回作って見たいです(^^)