
最初にお伝えします。
ブログタイトルの『ボウイ解体新書』は明らかに言い過ぎなのだ。
要は『ボウイを真似して作ってみたくなった』という話なのだ。
昨年ボウイを購入して、動きや反応に衝撃を受けたのだ。
ヒラウチバルサミノーの代名詞的なイトウクラフトのボウイ。
有名になるのには理由があると思った。
参考ブログ:イトウクラフトのボウイが我が家にやってきた!
僕は不器用なりに自分で作ったバルサミノーで渓流釣りをしている。
なので優れたバルサミノーは『ルアー』であり『教材』でもあるのだ。
なのでボウイを真似して作ってみたいと思った。
ただし、お断りしておく事がある。
僕(不器用)が、上手に真似できるはずがない。
それは分かっている。
だけど真似をして作りたくなるようなルアーなのだ。
イトウクラフトボウイ解体新書
実物のボウイが手元にあって、それを真似して作る。
となると色んな寸法を測ったり、内部構造を想像したりする。
例えばアイの太さを測って、
ルアーの太さを測る。
測った太さを元に、バルサの段階で何㎜にするか考える。
ドブ漬け(コーティング)したら、どれくらい厚みが増すかを想定して幅などを決める。
リップも長さや厚みを測る。
ボウイはポリカを削って、根元を細くして先端はエッジを効かせたリップだ。
これも絶対意味のある加工だ。
ボウイを川やお風呂で沈めてみる。
その沈む姿勢が、前方か後方か水平か。
沈下姿勢によって、ウエイトがどこにどれくらい配置されているかを想像する。
ルアー本体の重さから、ウエイトの重さも想像する。
ルアーの形から、その狙いを想像する。
ボウイで印象的だったのは、頭の平らな部分だ。
色々考えたりしていたら、イトウクラフトさんはHPで詳細を書いてくれていた。
すごく親切だ。
ウエイトは3つ入っているなど書かれていて、すごく参考になった。
ただ、ウエイトは鉛かタングステンかは分からない。
それは場所も含めて、ボウイを割って中身を見ない限りは想像するしかないのだ。
色々考えたり寸法とか測っても、不器用なので思った通りに製作は出来ない。
そんな腕が、技術がある訳がない。
だけど目の前にあるボウイから、(自分なりに)出来るだけの情報を吸い取って作ってみる。
無駄な経験にはならないはずだ。
ちなみにイトウクラフトさんはHPで、バルサミノーのリップを修理して下さると書かれていた。
2016年の掲載なので要確認だが、これは嬉しいアフターフォローだ。
ルアー製作開始!
アイはボウイに合わせて0.6㎜だ。
イェ-ガーさん、本当にありがとうございました。
これまではもっと太いアイを使っていた。
ただアイは細い方がルアーの反応は良くなると思っている。
なのでこの細さを使って見たかったのだ。
アイが細くなって強度がどうか、またシンキングの重さがアイにどれだけ負担がかかるかわからない。
なのでスレッドを巻いてみた。
バルサを削った。
ウエイトの位置は3つ全て異なる。
アルミ貼りは試しに裏を使ってみた。
フラッシングを抑え気味にしてみたかったのだ。
塗装まで終わって、不器用が発動した事に気付いた。
ボウイと大きさと形がかなり違う。
まあ僕が一回目から上手に出来るわけが無い。
下記で塗装とアイ(目)が付け終わった段階だ。
そして、
ここで事件が起こった。
紅ほっぺと目力と嫁
ルアーに『目力』(めぢから)を付けようとしていた時の事だった。
『目力』、『紅ほっぺ』の参考写真。
『目力』を付けようとしていたら、嫁が話しかけてきた。
嫁:「前々から思ってたけど、紅ほっぺは良いとして、目力はいらないんじゃない?」
僕:「不器用ルアーには目力無いとダメだろ!?」
嫁:「そう思っているの、あなただけじゃないの?」
僕:「紅ほっぺと目力、2つの個性があっての不器用ルアーだろ!」
嫁は一呼吸置いて、ゆっくりと話し始めた。
嫁:「個性って言えば聞こえが良いけど、、、すごく時間をかけて目力付けても、見た目は目力ない方が良いと思う」
嫁:「それに、紅ほっぺと目力。2つもいらないと思う」
嫁:「足し算のしすぎは引き算になるって、知ってる?」
(ドヤ顔)
僕:「言いたい事が2つある」
僕:「1つ目、人が一生懸命考えてやってきた事を簡単にペシャンコにするな」
僕:「2つ目、小さい子供に言い聞かせるような話し方と、最後のドヤ顔をやめろ!」
嫁:「だってまつげで目力って言うけど、私にはインディアンのほっぺのアレにしか見えてないのよ」
僕:「いくら夫婦でも、口にして良いことと悪いことがあるぞ!」
こんなやりとりがあったのだ。
そして僕は冷静になって考えた。
うちの嫁はいつも正しい事をする。
(人としても)
僕はいつも間違った事をする。
(人としても)
嫁がそこまで言うならと思い、目力ありと無しを作った。
結果、たしかに紅ほっぺのみも悪くない気はした。
そして今回、『目力ありなしパターン』以外にもやってみたことがある。
ルアーの背中とパーマーク付近に、
- 朱点と黒点。
これを付けてみた。
これもありとなし、どちらが良いかわからなかった。
なので片面なし、片面ありのリバーシブル塗装をした。
- 目力無し
- 朱点と黒点無し
- 目力無し
- 朱点と黒点あり
- 目力あり
- 朱点と黒点無し
- 目力あり
- 朱点と黒点あり
集合写真。
リップはいつものエポキシ2液ではなく、教えてもらった接着剤で付けてみた。
僕(不器用)だとリップ周りがエポキシほど綺麗に仕上がらなかった
仕上がりを綺麗にするのにコツがいるのかな。
接着材の強度はまだ分からない。
ボウイの真似したルアーのリップなどはこんな感じだ。
正面写真。
真似してリップの先端を削ったら、基盤リップ(不器用)だとポリカ(ボウイ)のように綺麗にならなかった。
ボウイとの集合写真。
フォルムとか、真似できてないな。。。
重さも0.5gもオーバーして4.5gになってしまった。。。
そして実際に使ってみた。
不器用ボウイは、ルアーとしてはまあ使える動きだ。
でも、
本家ボウイとは全然違う。
当たり前だ。そんなに簡単に真似できるルアーじゃ無い。
でも楽しかった。またチャレンジしてみよう。
『小法師』シンキング
そして『小法師』シンキング。(4.5g前後)
これと金色(夜叉カラー)で3個作った。
ウエイト位置を3パターン作って、
- あんまりなのと、
- そこそこなのと、
- わりに良い感じ。
になった。
すでにブログに使った写真だが、釣れてはいる。
これも。
まだまだ改良の余地はあるが、シンキングも作ってみようと思う。
飛距離や底を攻める事が必要な時もあるのだ。
今回試した事は色々ある。
まとめると下記だ。
- アイを0.6㎜にした。
- にぶい光を出したくて、
- アルミ貼りは裏を使った。
- 目力や朱点黒点の、
- ありなしパターン。
- 『小法師』シンキング製作。
そして試しにボウイの真似も作ってみた。
僕は不器用だし、やってみないと理解出来ない事が多い。
小説家の村上春樹さんはどこかで、
『人生の身銭』を切らないとわからないような事もある。
という表現をされていた。
僕もこう思っている。
どれだけ『自分のお金と時間』を使ったか。それが『経験』だと。
その経験値を増やす途中で嫁から、
「足し算のしすぎは引き算になる」
と上から目線で説教されてしまったとしても。。。
嫁をうならせるルアーが作れる日は来るのか!とクリックお願いします(^O^)/↓
こんばんは^_^
ウエイトの位置は、HPに載ってましたね!
インジェクションタイプ?は、かなり平らなウエイトが1つ入ってるような?
市販のタングステンだと、ペンチなどでは潰せないので難易度がかなり高いと思いますw
鉛なら大丈夫かと!
僕も、今のミノーは型をボウイからちょっと拝借しました(笑)
今は、シャッドミノーのアクションに病み付きになってるので製作中です!
リトリーブも、かなり軽いので表層を狙い撃ちしてます♪
シンキングタイプも、いい感じになるといいですね(*´∇`*)/
ヤングさん
インジェクションの蝦夷は載っていたのは見ました!
ボウイのウエイト位置、載ってますか?
いまだ見つけられていません(>_<) シャッドミノーにハマられていますね(^^) 小法師シンキング、3個中1個は良い感じだったので、また考えて作ってみます(#^^#)
ピンクのアマゴカラー小法師、気になるなぁ…
次、反省会で出品してください。
3110tkjさん
ありがとうございます(#^^#)
3110tkjさんから比べたらアレですが、自分的には中々綺麗に塗れたと悦に入っていました(^^)
気に入ったのでまた塗ってみます(^O^)
やってますね!
ボウイから得たものがどうなるのか、しげるさん流のシンキングミノー楽しみにしています。
背中に黒点が入ると自然の生き物らしさが出ますし、デザインが締まる感じがします。
そういえばパーマークのデザインも新しくなってますよね。かっこいいと思います。
イェーガーさん
バネ線、ありがとうございました。
シンキングミノー、あんまり作ったことないのでなんだか手探りで新鮮です(^^)
背中や頭を黒塗りしたら締まったりしますよね!
黒点も同じような効果があるのかもしれないですね(^^)
パーマーク!そうなんです。ちょっと崩したりしてみました(#^^#)
ありがとうございます!(^^)!
解体新書なんて書いてあるので、ルアー研究の為にボウイを真っ二つにしたのかと思いましたよぉ(笑)。
結果はどうあれ多分、真似するのって上達の一番の近道ですよね。
奥さんの一言なかなかグサッときますね(汗)。目力あっても引き算にはならないとは思うけど…スッキリした顔にはなりますね。
花屋のいちろーさん
バルサミノーの中身、見たいのは山々なんですが。。。真っ二つは出来てないです(^_^;)
割って中を見たいと思うルアーはいくつかあるのですが、僕にその決断が出来るかな~(;^ω^)
はい。仕事でもなんでも、まずは出来る人の真似をするのが近道だと思っています。
今回も参考になった事はあったので、やって良かったです。
嫁は本当に僕に遠慮が無いんですよ。
僕が不器用で字も絵も下手なの分かっているので、完全に上から目線で言ってきます(>_<) でも紅ほっぺだけにしてみたら、確かに悪くなかったです。 現在検討中です(^^)
きんくまです。またお邪魔します。 はっ! ブログに夢中になって二駅も乗り過ごしてしまいました。ちょっと途方に暮れてます。
年末から大分読み進んだと思いますが、まだこの回あたりでうろついております。
奥さまの「足し算のしすぎは引き算になる」のお言葉は物作りの深いところを突いていると思います。身につまされる思いであります。
それはさておき、しげるさんの目力はルアーに生命感を与える素晴らしいデザインだと思います。有り無しを比べるとある方が活性が数段高いと思います。 過去から読み続けていると不器用ルアーの進化がよ〜く分かります。
あと残り8か月ほどですが益々の進化が読めるのが楽しみです。
コメント記入で夢中になりすぎてまた折り返しで乗り過ごすところだった。危なっ(°▽°)
きんくまさん
ブログ、読み進めて下さってありがとうございます(^o^)
またブログに夢中になって駅を乗り過ごすなんて嬉しいお言葉、ありがとうございます(*^_^*)
「足し算のしすぎは引き算になる」って、僕の嫁はドヤ顔で言ってきました(^^;)
目力、お褒め頂いてありがとうございます(*^_^*)
過去から読んで頂くと、最初がどれだけひどかったかも分かって頂けると思います(^^)
解禁までに現在のブログまで辿り着いて頂くペースですね。
今の僕のルアーがどうなっているか。
お楽しみに(^_^)v