さてさて、渓流シーズンも9月末で終わったのだが、
今シーズン釣行して気になった事を書こうと思う。
ヤマメイワナとアブラハヤの生息域の変化
最初に結論を書くと、
近年の地球温暖化(今年の長い猛暑等)の影響で、
数年前はヤマメイワナの生息地だったのに、
今年からはアブラハヤが棲むようになっていた場所が何ヶ所かあったのだ!
生息地としてすごく大きな変化ではなくて、距離も数十メートルや数百メートルの話です。
これは小さな一歩かもしれません。
だけどアブラハヤにとっては大きな一歩かもしれない。
ヤマメイワナにとっては、脅威の一歩かもしれない。
そう思ったので、
「誰か去年か今年で僕と同じ事を思った方はいませんか!?」
という思いもあって
ブログに書く事にしたのだ。
アブラハヤが以前より少し上に棲んでいたのだ。
渓流釣りの川とアブラハヤの関係は下記の3パターンだ。
- アブラハヤしかいない川
- 途中まではアブラハヤだが、途中からヤマメイワナの川
- ヤマメイワナの川
今回は2のパターンについての話なのだ。
今年釣行していて、
- 昨年はヤマメイワナの場所だったのでその気持ちで釣っていたら、
- アブラハヤが釣れた!
という事が何回かあった。
以前のアブラハヤの生息域と、距離にして何百メートルとかの話ではない。
数十メートルしか違わないレベルの場所もある。
↓嫁に書いて貰ったイラスト
こんな感じ。
だけど僕には違和感があった。
もしかして、
- 今年の夏の渇水や、
- 暑さがずっと続いている事が原因かも?
と思ったのだ。
魚は季節によって移動している場合もあるので、
季節的な要因かもしれない。
でもでも、
極端に言うと、
このまま温暖化が続くとヤマメイワナはどうなるのだろうか?
とも思った僕は、ヤマメアマゴの歴史に思いを馳せたのだ。
(少しの間、イワナは除きます)
ヤマメアマゴの歴史と直近の変化
日本のヤマメアマゴの歴史は、
- 約250万年ほど前の、
- 「創期ヤマトマス」から始まったと言われている。
(諸説あるとは思います)
参考ブログ:渓魚歴史浪漫(2) ~最古のヤマメ・アマゴたち~
(上記クリックでHPに飛びます)
ヤマメアマゴたちは、約250万年かけて今の姿形や習性を作ったと思われる。
例えば、
- ヤマメアマゴの一部は海に降って、
- 成長後のある時期が来て、
- 雨などで川が増水したら、
- 川の上流に向けて遡上して産卵する。
この一連の流れも約250万年かけて作り上げたのだろう。
だけど、
- たった100年足らずの間に、
- ダムが作られて、
- 遡上出来なくなった河川が沢山ある。
習性通り遡上しても行き止まりになってしまう。
また、車や道路が奥地まで整備される前は、
- 源流に足を運べるのは、
- 一部の山師(山で仕事をする人)や、
- 屈強な足腰や体力を持つ人だけだった。
ある意味で、奥地のヤマメアマゴは自然に守られていた。
だけど近年は道路が整備されて、奥地のヤマメアマゴの住処に人間が簡単に行けるようになった。
そして近年の温暖化(地球沸騰?)などなど。
この100年や数十年以内に劇的な変化が起こっている。
ヤマメアマゴの250万年の進化の時間とこの100年を1日の時間に直して比較してみる。
250万年を1日(24時間)とすると、100年は約3.5秒なのだ。
丸1日(24時間)かけて進化してきたヤマメアマゴたち。
それがたった3.5秒で環境が激変する。
対応出来る訳がないのだ。
進化論で有名なダーウィンはこういう言葉を残した。
「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き残るのでもなく、唯一、生き残る者は変化できる者である」
変化するのは大事だとは思う。
会社だって変化する。
- 任天堂は創業時には、
- 花札やトランプを作っていた。
- テーブルゲームから変化して、
- ファミコンゲームで大成功した。
変化した好例だ。
花札を作っていたからか、運を天に任せるで任天堂!
(任天堂HPの沿革はこちら)
会社も人間も変化は大事だと思う。
そうは思うのだが、
ヤマメイワナの環境は、
短時間で急激に変わり過ぎなのだ!
250万年のうちのたった100年。
1日に直すとたったの3.5秒の時間が、ヤマメイワナの生息にどれだけの影響を与えたのか。
冒頭のアブラハヤの生息地の話からここまで思考が飛んだのは、秋のせいかもしれない。
僕一人が色んな事を考えても、世の中が劇的に変わる訳ではない。
だけど何もしないとずっと変わらない。
せめて自分に出来る事だけでも、心がけようと思う。
(リリースする、バーブレスフック使う、ゴミを捨てないなどなど)
それは小さな一歩かもしれない。
だけど、どんなに小さくても、0歩と1歩は違うのだ。
僕の好きな渓流釣りが、ヤマメイワナが、
出来る限り長く楽しめて、出来る限り長く生き続けてくれますように。
僕のブログだって、誰か一人の小さな一歩になればと思って書いているのだ。
なんて、今回は少ししんみりしてしまった僕なのであった。
たぶん、秋だからですね。
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いつも楽しく拝見しています。
関西生まれで北海道に住んでる50代ルアーマンです。
北海道でも、ウグイが上流域まできています。
以前はいなかった場所にいます。
ただその2河川とも、川がダムにつながっていますので、
ダムから上がってきているのだと思うのですが、
イワナが釣れる場所より1キロ上流でウグイが釣れて
びっくりしました。
ウグイ強そうに見えないんですけどね(笑)
北のルアーマンさん
いつもブログ読んで下さってありがとうございます!
僕も一応関西生まれです!(^^)!
トラウト王国北海道なんですね!
以前は居なかった場所にウグイがいる。。。
こちらのアブラハヤと同じですね。
イワナが釣れる場所より上流にウグイは驚きますね!
ウグイは数匹だけ釣った事があるのですが、そんなに上流に居るイメージはないです(>_<) コメントありがとうございました(^○^)
しげるさんお疲れさまです!
僕も、今シーズンはドロバエ(アブラハヤ)が釣れる率が高かったと思います。
以前ならヤマメがいるポイントでドロバエの大群がルアーを追ってきたり、いつもならヤマメ、イワナが釣れる川で釣れたのはドロバエ3匹だけという日もありました。特に今年の夏はドロバエがよくかかりました。
ドロバエは水温が高いと高活性になるんですかねー?
それと疑問に思うんですがドロバエが自分のサイズとあまり変わらないルアーを追ってきたり食い付いたりするのは捕食なんですかね?
それと、ドロバエはイワナの捕食の対象にはならないんですかね?
ドロバエがイワナヤマメに食べられない俊敏さを持っているなら渓流で最強なのはドロバエかもしれませんね(・_・;
くんじーさん、お疲れ様です!
いつもならヤマメ、イワナが釣れる川で釣れたのがアブラハヤだけというのが気になりますね(>_<) ヤマメアマゴよりアブラハヤの方が水温が高いのに強いと思うので、例年より水温が高くなってヤマメイワナが例年より上流に行って、 アブラハヤも例年より上流に。。。という流れなのかなと思っていました。 ルアーで釣れる理由は大きく3つあって、1つは食性、2つめは好奇心や反射行動、3つめは縄張などだと思います。 アブラハヤが自分のサイズとあまり変わらないルアーを喰うのは、2つめか3つめの理由だと思います! アブラハヤはイワナの捕食対象になりそうですね! だけどヤマメイワナの産卵の時には卵を食べられそうで、その時にはアブラハヤはヤマメイワナの天敵になりそうです。。。
しげるさん、こんにちは。
禁漁になったためにチャビングを始めましたが、今のところ渓流でも下流でもアブラハヤって釣れたことないんですよね。
ヤマメやイワナより下流で、オイカワやカワムツよりも上流…に住んでいるのでしょうかね?
付くポイントが違うのか…?
渓流魚を取り巻く環境問題ですが、「瀬戸際の渓魚たち」を読んだしげるさんには「研究者が本当に伝えたかったサカナと水辺と森と希望」という本もおすすめです♪
Yさん、こんにちは!
チャビング、楽しそうですね!
アブラハヤはご指摘の通りのポイントのイメージですが、ヤマメイワナが居ない川にはまったく居ないのと同じで、
アブラハヤもいない川にはまったく居ません(>_<) なので恐らくYさんの釣り場がアブラハヤが居ないのか、絶妙に避けられているかかなと思います! (アブラハヤに出会わないのはある意味でうらやましいです!) 「研究者が本当に伝えたかったサカナと水辺と森と希望」ですが、Amazonでタイトル検索したところ、面白そうだと思いました! ご紹介、ありがとうございます!(^^)!