
Tさんとの初めての渓流釣りから2週間後、僕は一人で川に向かっていた。
釣りという病の初期症状が出始めていたのだ。
この時は餌釣りで、アマゴが一匹だけ釣れた。
しかし、渓流釣りの長い竿(4.6m)や、細い仕掛けが絡まり、かなりイライラしながら釣っていた。
というか、釣りをしている時間より仕掛けをほどいたりする時間の方が長かった。
僕は昔から器用ではなく、むしろ不器用なほうなのだ。
余談だが、小学校三年生のときの通信簿で、図画工作は1だった。
5段階評価で1だ。
僕は子供心に、一生手先を使う仕事は出来ないと思ったことを覚えている。
そして一人での釣行が終わったその日の夜、先日のルアーを魚が追いかけてくる姿が忘れられずに、
僕はルアーロッド、リール、ウェーダーを買った。
ルアーも買った。
僕の住んでいる田舎はあまり釣り具屋も今風のところはなく、
通信販売で買った。
そのときに買ったルアーは、通信販売ということも、僕が素人ということも重なって、全て小さいサイズだった。
管理釣り場ではなく、渓流で釣るのに、1gのスプーン、2.2gのスプーン、1.6gのスピナーなどなど。
僕の気の小ささを表現しているような小さなルアーばかりだった。
通信販売で実際の大きさを見れていないこともあったが、大きいルアーより小さなルアーのほうが小さな魚もアタックしてくるはず! というせせこましい考えもあった。
初心者が最初に陥る、
『とにかく数を釣りたい』
という段階だった。
今にして思うとルアーが小さければ釣れるという訳ではないとわかるが、当時は僕なりに無い頭を振り絞った結果だった。
そして、買ったばかりのタックルと、僕の気の大きさを表現する小さなルアーを持って、某河川に向かった。
大きな期待と、少しの不安を持って。
場所はTさんに連れてきてもらったところを目指し、迷わず進んだ。
結果は、 ボーズだった。。。
僕は当時日記を書いており、その中には短い言葉で、
ルアー釣り、ボウズ、アタリも無し、なぜだ?
と書いてある。
今思うと、僕の初めての渓流ルアー釣りは、
『何がわかっていないかすらわかっていない』
という状況だった。
ただ、とにかくルアーで魚を釣りたかったのだ。
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