前回のブログで話したTさんと、3月の始めに渓流釣りに行った。
場所は隣県だった。
3月の始めにもかかわらず雪が積もっている場所もたくさんあり、長靴で歩く僕の足は雪に埋もれ、隙間から雪が入ってくるくらいに積もっていた。
Tさんが初心者向けに連れてきてくれたところですらそんな状態だったので、下界(?) の季節と渓流釣り場の季節は全く違うなと感じたことを覚えている。
僕の初めての渓流釣りは餌釣りで、父親からのお下がりの竿を使った。
この竿は父親曰く、『20年くらい前の高級品』ということだった。
餌はブドウ虫と、たしかイクラを持っていった。
最初に釣れたアマゴは、10センチにも満たない小さなアマゴだった。
ここからが素人なのだが、釣ってから、取り込むまでのことを考えに無かった僕は
餌入れにしていた。小さなウエストバックにそのままアマゴを入れた。
魚が釣れてからのことをイメージできていなかったのだ。。。
今にして思えば規定での放流サイズをリリースせずにキープしてしまっている(申し訳ありません)が、僕はとにかく嬉しかったのだ。
30代で、いいおっさんではあるが、渓流で魚が釣れたことにとても感動していた。
その一匹だけで満足だった。というか、その一匹とドロバエ(?)とTさんが呼んでいた魚しか釣れなかった。
Tさんもその場所は釣果が良くなかったため、場所を移動した。
道中の車の中でTさんはイワナを釣る時に毛糸の目印をつけていると、時々目印に喰らいついてくる。という話をしてくれた。
まゆつばもので聞いていたが、その後に小さなイワナがたむろっている小さな淵で、僕の毛糸の目印にイワナがちょっかいを出してきた。
そればかりか一度は毛糸にイワナの歯がからんだのか、釣れたような状態になった。
結局、釣りあげようとすると川に落ちて行ってしまったが、僕にはとても新しい経験だった。
Tさんは色んな場所をうろうろとして竿を出し、最後に24センチほどのイワナを釣った。
当時の僕にとって驚きのサイズだった。
面目を保ったTさんは、帰りに堤防の上の溜まりのような場所で、ルアーを振った。
そして僕にも振らしてくれた。
これが渓流ルアーとの出会いだった。
その時は引き抵抗もわからず、ルアーの動かし方も、どの層を泳いでいるのかもわからなかったが、
何度もTさんが、『おってきている!』 と言った。
初心者の僕は偏光グラスもつけておらず、一向に見えなかった。
しかし、最後の最後で足元までおってきていた渓流魚(アマゴかイワナ)が見えた。
そして最後まで喰いつかずにUターンをしていった。
その渓流魚の背中がその日見た最後の魚の姿だった。
僕の渓流釣り初日は、10センチ前後から以下のアマゴ数匹、イワナ数匹、ドロバエ? 一匹で終わった。
魚のアタリも手応えも曖昧だったが、満足して帰路についた。
それからが僕の渓流釣りという病の始まりだった。
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