渓流ルアー釣りの魅力を語るほど愚かな行為はないと思うが

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渓流ルアーライン

 

渓流ルアー釣りの魅力について書こうと思った。

いや、書きたいと思った。

 

しかしながら、好きなことやものの魅力について、言葉で伝えるのはかなり難しい作業である。

 

それは、

 

「なぜ山に登るのか?」

「そこに山があるからさ!」

 

と言う有名な言葉が物語っている。

 

何かを好きなことに、理由なんてないのだ。

 

僕たちが何かに夢中になるのに、理由なんて必要か?

誰かを好きになるのに理由なんかいるか?

 

理由なんか必要ではないのだ。

むしろ、言葉なんか邪魔なこともある。

 

だから渓流ルアー釣りの魅力について書くのは、愚かなことかもしれない。

でも、これほど自分がハマっている渓流ルアー釣りの魅力について、自分の中で1度整理するのも悪くないと思ったのだ。

 

だからこれは、まったく個人的に、僕の独断と偏見の、渓流ルアー釣りの魅力である。

 

渓流ルアー釣りが好きな理由

 

僕が渓流ルアーを好きになった理由は数多くある。

細かいところから言い出すと終わらない。

 

なので、大きな理由を書いていくことにする。

 

ざっとこんなところだ。

  • 視覚で好き 魚が見える。
  • 頭を働かす推理と宝探しの楽しさ。
  • 冒険心、探検心をくすぐる。
  • 勝負の早さ。

 

まずは視覚から話を進める。

 

渓流ルアー、視覚で好き。魚が見える!

 

最初に渓流ルアーを好きになったきっかけは、視覚的な部分だ。

 

視覚というのは、魚が見えるということだ。

見えるというのは、

  • 魚がルアーを追ったり、
  • 喰ったり、
  • 暴れたりする。

一連の流れが見えるのだ。

 

当然、川の状態、深さにもよるし、魚を狙う深さにもよる。

この写真くらいの浅さだったり透明度だったら、まず見える。

 

もう少し深くても、濁りさえなければ全然見える。

 

 

渓流ルアー魅力

 

下記写真も浅いのもあるが、川底まで見えるくらいなのだ。

偏光グラスを付ければ水面の反射も少なくなり、より見えやすくなる。

 

渓流ルアー魅力

 

まあ、本当に見えるのだ。川の水が綺麗なのが大きな理由ではある。

魚がルアーに反応したり、喰ったりする瞬間、またファイトの姿がこれほど見える釣りは無いと思っている。

 

それが僕を魅了した理由だ。

  • 自分のルアーに魚が反応した瞬間の緊張。
  • 魚がルアーを追ってきているときの興奮。
  • 魚がルアーを喰わずにUターンしていった時の悔しさと、たらたらの未練。

 

まあ本当は、ルアーを正確にアプローチできているならルアーを追う前にもう喰っているはずなのだ。

その辺りは置いといて。。。

 

本当に単純なのだが、このサイトフィッシングの魅力はとても強力な依存性がある。

ブラックバス釣りでも、海の釣りでも、出来るだけトップで釣れたほうがエキサイティングだ。

 

ならば、渓流ルアーはかなりエキサイティングな釣りだ。

 

頭を働かす推理の楽しさ

 

釣り全般そうなのだが、渓流ルアーも頭を使うのだ。

それは推理小説を読み解く、トリックを見破るのにも似た快感がある。

 

渓流ルアーは、本流と呼ばれる広い川から、渓流、源流と呼ばれる山奥まで様々である。

 

ただ、多くの渓流は天然の魚は非常に少なく(またはおらず)、放流に頼っている。

(ただし、これは川によって違う。僕のホームは上記の通りである)

 

これは、

「悲しいけど、これ、現実なのよね~」

(ガンダムのスレッガー・ロウ中尉風に)

なのだ。

 

必然的に魚の数は限られる。

そして海の様に広くないし、魚が回ってくることもあまりない狭い川である。

 

解禁日には釣り人が大挙して押し寄せる。

中には、一人で何十匹釣ったり、百匹以上釣って、すべて持ち帰る人もいる。

 

沢山放流しても、必然的に残る魚はすごく多いとは言えない。

その中で、放流後、何ヶ月も釣り人の目や鳥などの外的から逃れている魚。

 

さらに、沢山の釣り人が気付いていない良いポイント(いわゆる竿抜け)。

それらを探す。

 

釣り場マップを見たり、地図を見たり。

放流された渓魚が、どこまで移動してどのあたりで大きくなるか?と考えて、行動する。

 

何回も空振り(坊主)することもある。

見当違いの場所で釣っていることもある。

 

でも、そうやって探したポイントで、誰にも釣られずに大きく育った魚。

自分だけのポイントで見つけた魚を釣った瞬間。

 

この達成感というか充実感。

まるで犯人を探し当てた探偵のようである。

もしく、宝物を探し当てた探検家のようである。

 

大きな釣り場所探し以外にも、一つの釣り場、小さなポイントのどこに魚が付いているか考える楽しみもある。

 

冒険心、探検心をくすぐる

 

昔の、男の子だった時の気持ちを思い出せる男性。

または、今でも少年の心を持ち続けている始末の悪い(?)大人ならわかると思う。

 

冒険とか探検って心をくすぐるのだ。

漫画、『ワンピース』を読んでいてもわかるのだが、未知の場所、新しい場所へ進んでいくのはとても楽しい。

 

期待と不安が混じり合って興奮する。

渓流ルアーはまさに冒険心、探検心をくすぐるのだ。

 

それは、渓流ルアーが移動する釣りだからである。

 

先日亡くなった釣り師、細山長司さんも何かの本で書いていたと思う。

 

「渓流は足で釣れ、本流は腕で釣れ」

 

その通り、渓流ルアーは一つ一つのポイントは小さい。

魚のストックも多くはない。

 

そして渓魚(ヤマメ、アマゴなど)は一回出てきたり、釣り人の存在に気づいたら警戒してしばらく出てこない。

 

となると、次の場所に移動して違う魚を釣るしかないのだ。

 

釣り上がり、釣り下がり、僕は両方するが釣り上がりの方が多い。

どんどん、上流に向かうのだ。

 

例えばこんな場所を釣っていた。

正確にはこの写真右の大岩の横にあるポイントを釣っていた。

 

渓流ルアー魅力

 

そして魚の反応が無くなった。

次のポイントを探して上流に向かって歩く。

 

先は岩や木々などで隠れて見えなくて、岩を登ってようやくどんなポイントかわかる。

この時点で、もう冒険、探検なのだ。

 

例えば初めて行く場所で、例えばこれまで行ったことがない上流へ。

 

もう少し先に行けば、どんなポイントがあるんだろう?

もっと先に進めば、大きな魚に出会えるかもしれない。

 

このわくわくドキドキ感。

 

これって、

永六輔さんの言葉、

「知らない横丁の角を曲がれば、もう旅です」

 

とか、

 

『ワンピース』でサンジが、夢見ている『オールブルー』を探して旅をしているのとか、

 

ドラゴンボールを探して旅をした孫悟空と、ある部分では同じだと思う。

つっかもうぜ!♪ ドラゴンボォール!♪ なのだ。

 

 

知らない場所に足を踏み入れる。

何かを探して突き進む。

 

もう気持ちは旅であり大冒険なのだ。

そして夢とロマンがある。

 

渓流釣り師は知っている。

 

車だと遠目に見て、一瞬で過ぎ去る小さく見える川。

そんな川に一歩足を踏み出すと、起伏に富んだ釣り場があることを。

 

小さく見える川の、たかが数百メートルの距離でも、大人が丸1日わくわくしながら遊べることを。

 

次のポイントに行けば新しい魚との出会いがあると、期待に胸を膨らませながら歩みを進めることを。

 

そうやって山や川をさまよい歩いて見つけた、新しい、自分だけの釣り場。

なにものにも代え難い場所である。

 

現実は、まったく釣り人の入ってない場所などはかなり限られている。

 

でも、自分で歩いて、さまよって、やっと見つけた魚の釣れる場所。

これはサンジでいうと夢の海、『オールブルー』なのだ。

 

渓流釣り師は知っている。

たとえ舗装された道路との高低差数メートルの川だとしても。

 

だとしても、ネクタイやパソコンや仕事やら日常やらから離れた世界にいるような気持ちになれることを。

 

その世界では季節の移り変わりを、よりはっきりと目にすることを。

水温の変化や水量の変化、魚の付き場の変化、草木が伸びていき、虫たちが現れる。

 

季節が変わり、時が過ぎていく、この瞬間は、今しかないことを自然が教えてくれることを。

夢中で魚を探し、釣り上げること以外は何も頭にない時間が、どれほど贅沢なことか。

 

 

少し脱線したが、渓流釣りは、冒険、探検なのだ。

 

恐らく人は、原始時代からこの先に行けば何があるのか?

そういう問いを持って新しい世界を歩いて行ったのだ。

 

そうやって世界を広げてきた。

 

大航海時代、海の先には何があるのだろうと思って出港した船乗りたち。

彼らも同じなのだ。

 

この先にはなにがあるのか?

 

そして現在、宇宙に行けば新しい何かが見つかるかもしれないとロケットを飛ばず。

 

大袈裟かもしれないが、根本はすべて同じなのだ。

 

渓流では、次のポイントに進めば何か新しい魚や釣り場があるかもしれない。

 

その思いを燃料に、渓流釣り師はどこまでも歩くのだ。

時に、引き返すポイントが分からなくなるくらいに。

 

実際、僕も引き返すタイミングを間違えて進みすぎたことは多数ある。

というか、今でも引き返すタイミングはわからない。

 

この先に行けばもっといい魚が、もっといい釣り場が。

渓流釣り師はいつもそう思っている。

 

それは冒険家となんら変わりはないのだ。

そんな気持ちになれるのが、渓流釣りなのだ。

 

勝負が早い釣り

 

最後に、『勝負が早い釣り』である。

僕はけっこう気が短い。

 

だから渓流ルアーが合うのかもしれない。

 

というのが、釣りの勝負が早いのだ。

海釣りだと、潮を待つというか、満潮干潮とか関係する。

当然、回遊待ちなどもある。

 

渓流ルアーに関しても、時間は確かに関係ある。

朝マズメ、夕マヅメや、気温の低い時期は昼の方がいいなど。

 

だけど、いざ釣り場に入れば基本的には、

その場所にいる魚を狙う。

 

魚が釣れるか、反応して釣れないか、いくら投げても反応なければ移動。

という流れだ。

 

渓流で対象になる魚は、たしかに警戒心が強い。

 

ただ、渓流は餌が豊富とはいいにくい。

なので渓流魚は、警戒心が発揮されていない間は貪欲な姿を見せる。

 

生き抜くために、数少ない餌には素直に喰いつくのだ。

ルアーへの好奇心も旺盛で、素直に反応する。

 

ただし、それらはおおむね1回、または数回のキャストに集約される。

釣れるときは第1投目で釣れる。

 

むしろ、1投目が最大のチャンスである。

 

何投もしたり、魚がルアーを追ったりすると、人間の存在に気づかれる。

そうなれば渓流魚の警戒心の本領発揮である。

 

1投目、または数投目で勝負が決まるのが、渓流ルアーである。

(当然、例外はある)

 

僕はその勝負の早さが好きだ。

そして、その場所が終われば前述した冒険のような次のポイントへの移動が待っているのだ。

 

いかりや長介さんで言うと、

 

「次行ってみよう!」

 

である。

 

1つの釣り場にかける時間は、当然釣り場にもよるが、短時間で次に進むことが多い。

だって、警戒した渓流魚や、かかってバレた渓流魚はすぐにはかからないのだ。

 

なので次のポイントにいる違う魚を狙うことになる。

このテンポの良さというか、勝負の早さというか、そういうところが好きなのだ。

 

特に僕は田舎に住みだしたこともあり、出勤前釣行という技を使う。

要は、会社に行く前に釣りに行ってから出社するのだ。

 

そういうスタンスだと、釣行時間は2時間前後である。

だから勝負の早さが助かるのだ。

 

それに、渓流ルアー釣りだと、餌を準備する必要もない。

  • リリース前提だと、
  • リールセット済みのロッド、
  • フィッシングベストとウェーダー、
  • その他偏光レンズなど小物を一式、
  • それらを車に積んでいれば、
  • すぐに釣りが出来るのだ。

すぐに釣りが始められて、勝負も早い。

 

平日に釣りに行くのにはぴったりなのだ。

 

まあ、まとめると、

とにかく渓流ルアー釣りが好きなのだ。

 

どれくらい好きかと言われると、こんなベタベタなTシャツのデザインを考えるくらい好きである。

 

渓流ルアー魅力

 

 

渓流ルアー釣りの魅力を、言葉で語るなんて不毛なことかもしれない。

人それぞれに好きな理由はあるし、言葉では説明できない類のものでもある。

 

また、世の中には色々な人がいるので、好きな理由も様々のはずだ。

まさに十人十色のはずである。

 

例えば、

  • 釣り上げたトラウトのピンとしたヒレを見るのがたまらないというヒレマニア。
  • もしくは、数ある魚の引きの中でも、トラウトのローリングするような引きがたまらないという人。
  • 釣り上げた雌の鱒をリリースすると、美しい人間の女性になって家にやってきて、、、という昔話の恩返し的な展開を期待している人。

 

などなど。

色んな考えや、好きな理由があると思う。

 

まあそんなものは当たり前で、

じゃあなんで渓流ルアーが好きな理由を書こうと思ったのか?

 

それもたまたま思いついたのだ。

というか、そういう気分だったのだ。

 

でも一つだけ真実がある。

僕がこれだけ好きな渓流ルアーを、他の人にも伝えたい、共有したい気持ちがあるのだ。

 

だから拙い文章でブログを更新する。

新しい記事を書く。

 

僕は渓流ルアーが好きだし、昔の僕と同じように「渓流ルアーを始めようとはしたがなにがなにやら?」といった方たちの参考になればとも思っている。

 

さらには、こんなに楽しい渓流ルアーをする人が増えればいいとも思っている。

いや、それは微妙だな。

 

人が増えれば、僕が釣っていたかもしれない魚を他の人に釣られる可能性もある。

 

う~ん。

渓流ルアーは楽しいので知って欲しいのだが、自分の釣っていたであろう魚は獲られたくない。

 

やっぱり、渓流ルアーの魅力を書くのやめようかな。

ってもう遅いか。。。

 

 

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コメント

  1. でんきち より:

    はじめまして。
    これまでも気になる題名の記事を読ませて頂いておりました。
    此度は、貴殿の熱き想い、しっかり読ませていただきました(微笑)。
    ヒラリーの「そこに山があるから」には、諸説ありますが…。
    質問に対して「There is a(the)mountain・・・」まで口にした後の言葉が続かなかったと。そして、この冒頭の言葉だけが切り取られたというのが真実のようです。
    ヒラリーも魅力を一言で表せなかったのでしょうね。それは想像に難くありませんよね。
    それ即ち、成し遂げた物事の大きさや内容問わず、愛すべき対象や個人の趣向を他人に伝える事の難しさを表す逸話なのだと思います。
    来シーズンも奮闘されますよう。
    元山屋のデンキチより愛を込めて(笑)。
     

    1. しげる より:

      でんきちさん、はじめまして。
      ブログを読んで頂いてありがとうございます。
      基本的に、いつも熱い想いはありますが実力が伴わない感じに仕上がっています(^^;)
      ヒラリーさんの台詞はそんな流れがあったんですね。
      自分の好きなことを相手に言葉で伝えるのは難しいですよね。
      『元山屋』なんですね(^^)
      今後も拙い文章のブログですが、よろしくお願い致します。

  2. かわし より:

    こんばんは。
    そうですね。渓流には色々な魅力がありますね。

    私は田舎育ちなので、昔自宅近くで見た小川の魚。ハイキングで見つけた小川の中を悠々と泳ぐ魚。
    子供なら捕まえてみたい!と無邪気に思う気持ちが、そのまま体現できる釣りだから好きなのかもしれません。
    きっと、忘れたくない童心なんでしょうね。
    いい歳だけど(笑)

    1. しげる より:

      色んな魅力がありすぎて今回もやたらと長いブログになってしまいました(^^;)
      僕も田舎育ちですし、かわしさんの気持ちがとてもわかります。
      小学生の時に、川虫(といっても適当な虫)を捕まえて雑魚を釣ったのも原風景になっているかもしれません。
      いい歳をして童心を忘れないのを、始末の悪い大人と言います(^^)
      僕もその一人です。
      忘れずに行きましょう(^o^)

  3. まさのり より:

    最近遺伝子ネタで一人盛り上がってる私です。コンバンハ。
    少々強引かもしれないのですが、我々アングラーには遠い遠いご先祖さまの血が刻み込まれているのかもしれません。
    獲物を求めてひとたび山に入れば捕食者でありながら、非捕食者であろうご先祖様。
    捕食されるリスクに怯えながらも(私はビビりです)獲らねば死あるのみ。
    石器時代の石器などを見ていると現代のミノービルダーに通ずる試行錯誤が見て取れて自然と頬が緩みます。
    何だかややこしい現代において、生きている事をシンプルに感じられることが釣りの魅力と思ったりもします。
    これだけ獲るということに熱心なんです、我々は石器時代ならさぞかしモテたでしょうなぁ。
    まあ私は釣れてませんが 笑

    1. しげる より:

      僕もかなりのビビり遺伝子を持っています(^^)
      かなり慣れてはきましたが、渓流ルアー始めたころは山に入るだけでかなりビビっていました(^^;)
      生きることをシンプルに感じられることというのはすごく共感します。
      獲ることだけを考えて山を歩くのが楽しいです。
      たぶん、生まれてくる時代を間違えたのですが石器時代だとビビりまくって一歩も外に出れない気がします(^_^;)
      こちらは昨日最終日でした。
      人食いニジマス期待しています(^^)

  4. Limton より:

    韓国で検索で見つけました。
    好きな理由は私とね。

    是非私のブログにも一度訪れてください。
    翻訳機を使っても良いです。

    渓流ルアー大好き!

    よく来ます。

    http://geovega.blog.me/

    1. しげる より:

      Limtonさん
      韓国からですか!
      海外は初めてです。
      拝見しましたがやはり写真しかわからず。
      翻訳の仕方を調べてみます。
      コメントありがとうございます。

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