釣りには一切関係ないが定期券での恥ずかしい思い出。

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恥ずかしい思い出

 

ブログのプロフィールまで読んで頂いている(数少ない)方はご存じだと思うのだが、

僕は大学を出てから20代のほぼ全てを大阪で過ごした。

その時の思い出というか、ずっと捨てずに持っているものがあるのだ。

定期券である。

 

ちなみに僕は高校を出るまで、電車の無い田舎に住んでいた。

高校へは自転車で30分ほどかけて通っていた。

大学では学校に徒歩で行けるところで一人暮らしをしていたし、単車に乗っていた。

 

結果として、電車通学や定期券の購入というのは21~22歳までしたことがなかったのだ。

なので高校時代には、たわけた妄想をしていた。

 

電車通学でいつも同じ時間、同じ場所にいる他の高校の可愛い女の子。

その子はいつも本を読んでいて、読んでいる本は何か気になったり、ふとしたきっかけで会話するようになったり、もしかして付き合っちゃったり、、、

 

まあモテない男子の見本のような妄想である。

自分の町に電車がなかったのでとにかく電車通学が羨ましかったし、出会いがありそうだったし、都会的だし、憧れていたのだ。

そんな僕が30代でまたしても車社会の田舎に引っ越した後も、当時の定期券をまだ捨てずに持っているのは誰も責められないだろう。

そしてそんな僕が、定期券について会社の先輩から聞いた話を試したのも責められないはずだ。

 

それは、

「定期券は自分の名前じゃなくても作れる」(当時の大阪の地下鉄の話)

ということである。

 

僕の会社は定期券をコピーして提出する必要が無かった。

なので試してみた結果がこちらである。

 

恥ずかしい思い出

 

 

名前のところに、ジョニーデップと書いてある。

なぜジョニーデップ?

どうせ偽名なら日本人じゃなくて、あからさまに違う名前を付けてみたかったのだ。

そしてディカプリオかブラットピットかジョニーデップを考えて、ジョニーデップにしたのだ。

 

この定期は東京への転勤直前くらいのものだ。

もっと前には自分が定期の申込書に書いた名前が、氏名のところにそのまま転写されるようになっていた。

なので僕のミミズがのたくったような字で『ジョニーデップ』と氏名が書かれていたのだ。

つまり僕は自分の定期に数年間ずっと『ジョニーデップ』と書いていたのだ。。。馬鹿である。

 

しかし1度だけ、定期の氏名を『ジョニーデップ』にしたことを後悔したことがある。

それは、定期を落とした時のことだった。。。

 

ある日、酔っ払って終電で家に帰った。

翌朝目覚めると定期がなかったのだ。記憶もあまりない。まあよくある話だ。

 

断片的な記憶をたどると、電車のあるところまでは定期を使ってような記憶がある。

僕は地下鉄の忘れ物センターに電話をかけた。

忘れもしない、年配のおばちゃんが電話対応してくれたのだ。

 

僕:「あの、昨日定期を落としたみたいで、そちらに落とし物の定期は届いてないですか?」

 

おばちゃん:「落とし物ですか。定期に書いてある氏名を教えて下さい」

 

この時点でしまったと思った。しかしどうしようもない。

 

僕:(小声で)「あの、定期には、ジョニーデップと書いてあります」

 

おばちゃん:「えっ? なんですか? もう一度お願いします」

 

僕:「ですから、定期にはジョニーデップと書いてあります」

 

おばちゃん:「えっ? ジョニーデップフゥ!(笑) 少々お待ち下さい」

 

おばちゃんはジョニーデップの「プ」から笑いをこらえきれずに「プフゥ」と吹き出していた。

わかる。わかるよ。ここは大阪なのだ。こんな会話で笑わないほうがどうかしているのだ。

電話の保留音がしばらく流れた。

しばらくして、ちょっと落ちつきを取り戻したおばちゃんが、定期があったことと、取りに来るかを聞いた。

 

僕は当然取りに行きますと言った。3ヶ月定期は結構な額になる。

しかし電話を切った後で想像した。

おばちゃんと忘れ物センターの方が絶対に話しているであろうことを。

それは、どんな顔の奴が氏名にジョニーデップと書かれた定期を取りに来るかということだ。

以前ブログに書いたが、僕はジョニーデップというより室井滋(女優)なのだ。

 

それに相手は大阪のおばちゃんである。

僕はおばちゃんが職場で交わしているだろう会話すら想像出来る。

下記想像である。

 

「なあなあちょっと聞いてえな。さっき定期の落とし物で電話かけてきた子、定期にジョニーデップって書いてるんよ。どんな顔の子が取りに来るんやろうな?」

「え~私もどんな子か見たいわぁ! その子が定期取りにきたら教えてな!」

 

たぶんこんな会話だ。

大阪のおばちゃんにとって定期を取りに行く僕は、カモがネギを背負っているようなものだ。

 

そんな想像をしながら僕は忘れ物センターに着いた。

カウンターの人に、定期の忘れ物であることを伝えた。

当然、定期の氏名を聞かれて2度目の恥を書いた。

 

そして奥から定期を持ったおばちゃんが出てきた。

声からして電話取ってくれていたおばちゃんだ。待ち構えていたのか。

おばちゃんは営業スマイルとは思えないような笑顔を見せた。

そして目は口ほどに物を言うのだ。

 

おばちゃんの瞳の奥で、

「この子がジョニーデップかぁ。いっこも似てないのによう書いたなぁ(笑)」

というようなメッセージが浮かんでいた。

 

おばちゃんは、

「定期にはジョニーデップと書いてありますが、ご本人で間違えないでしょうか?」

と口調こそ丁寧だが面白がるように確認してきた。

 

僕は顔を赤らめて頷いた。

部屋の奥から笑い声が聞こえたような気がした。

 

お礼を言ってカウンターに背中を向けて歩き出した。

僕は背中におばちゃんの視線と、クスクスという笑い声を感じていた。。。

しかしそれからも懲りずに、癖のように、定期を買う度にジョニーデップと書き続けたのは、なぜだか自分でもわからないのだ。

 

今になって考えると、よく定期を渡してくれたものだ。

確認で、

「免許証を見せて下さい。免許証にはジョニーデップと書いてありませんがご本人ですか?」

とか言われたら証明が出来ないし恥ずかしいし。。。

 

 

 

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コメント

  1. sun より:

    爆笑しました、電車の中じゃなくて良かったです(笑

    1. しげる より:

      爆笑頂き、ありがとうございます(^^)
      笑って頂けるの嬉しいです。
      今となっては良い思い出です(^o^)

  2. まさのり より:

    黒歴史 笑
    可愛い子じゃなくオバチャンで良かったですね。

    いや、可愛い子だったら「先程定期券の忘れ物で電話したジョニーデップです」でピンチをチャンスに出来たか。

    1. しげる より:

      あの時に可愛い女の子に、もし優しく対応して貰っていたら、、、
      20代当時はどうかわかりませんが、今なら確実にいきますね。これもきっかけの一つと。
      年取って段々恥じ知らずになっていますので(^^)
      年齢を重ねるのも悪くないです(^o^)

      1. まさのり より:

        いや、今行ったらかなりまずいのでは・・・笑

      2. しげる より:

        今行ったら、あらゆる意味でまずいです(>_<) さきほどの発言は妄言(でまかせ)です(^^;) 今回の僕にしては珍しく、釣り一切関係ない思い出ブログは、 まさのりさんの27歳の。。。のブログに刺激を受けました。 僕もいっちょ思い出話でも。とが~っと一気に書きました。 刺激されたは良いのですがなんか完全に方向性を間違えました。 役者が違うとこうも演技が変わるという一例です(^_^;)

        1. まさのり より:

          あははは、行くときには行く男「しげる」と認識しました。
          嫁がコメント欄見ていませんように・・・

          1. しげる より:

            行くときには行く男、、、いえいえ、とんでもないですm(_ _)m
            踏み止まる時に、しっかり踏み止まれる男ということで再認識お願い致します(^^)
            嫁がブログ本当に読んでないので良かった。。。

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