少し前のブログ、不器用ルアー紅ほっぺ塗装が初めて完成した時のことだ。
ハンドメイドルアーを作っている過程で失敗をした。
それを後日書きますとしていたのを、やっと書きます。
今週は先日からの記録的な大雨もあったのだが、結局3週間連続で土日に釣りに行っていない。
なのでブログ書いた。
ご心配頂いた皆様、ありがとうございました。我が家は無事です。
ただ、同じ県内でもお亡くなりになられたり、痛ましい被害も出ています。
ご冥福をお祈りするとともに、1日も早い復旧を願っております。
本文に戻ります。
失敗した内容は、セルロースを使ったハンドメイドルアー作りでは恐らく常識的な事だと思う。
僕と同じ失敗をする人はあまり居ないとは思うのだが、居るかもしれない。
なので少しでも参考になればと思って書きます。
セルロースセメントでのドブ漬けと白濁
僕が作っている『不器用ルアー』は下記を使っている。
- バルサ材。
- コーティングはセルロースセメント。
そしてセルロースは昨年の秋以降ザンマイセルロを使わせて頂いている。
このセルロースは凄く良い。
不器用な僕が作るルアーですら、2割増し綺麗に仕上げてくれるし強度もある。
ただ、セルロースであることには変わりない。
なので当然、湿度が高ければ白濁するのだ。
それを白濁したままさらにドブ漬けなど続けると、下記のような気泡が出来てしまうのだ。
僕はこれを知らなかったのだ。。。
これまで気泡が出ていなかったのはたまたまだろう。。。
これはかなりショックだったのだ。
気泡が出たのはザンマイセルロの補充購入をしていた時で、
ザンマイルアーズ様が購入時のメールで,
「何かご質問があればご連絡下さい」
と書いて下さっていた。
そのお言葉に甘えに甘えてご迷惑も考えず、この気泡の件をメールでご質問したのだ。
すると、即レスでお返事を頂けた。
僕の近くにルアー作りをしている人はいない。
なのでメールですぐにアドバイスを頂けたのはすごく助かるし、本当にありがたいのだ。
ザンマイさんでセルロースを購入させて頂いて良かったと改めて思った。
気泡が出来る理由を簡単にまとめると下記だ。
- 湿度が高いとドブ漬けしたら白濁が出来る。
- その白濁を除去しないでさらにドブ漬けをしてしまう。
- すると白濁の正体である気泡が取り切れない。
- 結果、ドブ漬け後に気泡が出来てしまう。
- なのでドブ漬け前にリターダーで白濁を除去する必要がある。
ザンマイ様からこのようなすごく分かりやすいご説明を頂けたのだ。
そしてリターダーも、
「必ず吹き付けで使うように」
と教えて頂いた。
吹き付けイコール、エアブラシでリターダーを吹くのだ。
なのですぐにリターダーを買った。
しかも量の感覚が分からず、250㎖で1ロットのところ2ロット分の500㎖買った。
250㎖だと恐らく下記の瓶のイメージだ。
そして次のルアーを作っていたのも梅雨だった。
当然白濁したので、購入したリターダーを使った。
下記はリターダーを吹く前の白濁の状態だ。
これはまだ軽くて、ひどい時はこんなもんじゃなくてもっと白濁する。
この白濁したルアーに、リターダーを吹き付ける。
「すると、どうでしょう?」(ビフォアーアフター風に)
見比べて欲しいくらい、すごく綺麗になる。
ものすごく気持ち良い。
このように白濁を除去してから、ドブ漬けをするのだ。
すると、気泡は出ない。
なのでやることは単純なのだ。
- セルロースでドブ漬けして白濁した。
- リターダーを吹いて綺麗にする。
- 綺麗にしてからドブ漬けをする。
それだけなのだ。
それだけのことを、ここまで書いたのだ。
冒頭にも書いたが、セルロースを使ってハンドメイドルアーを作っている方からすると初歩の初歩だと思う。
それすら出来ていなかったことを、恥ずかしながら告白します。
例えば歩いている道に、色んな落とし穴が仕掛けられているとする。
僕はその落とし穴全てに落ちながら歩いてしまうタイプの人間なのだ。
しかも気泡の件は『不器用』とは全く関係の無い勉強不足の失敗だったのだ。。。
ちなみに僕は年に1回、ルアーを出品させて頂く機会がある。(と思っている)
初めて出品させて頂いた昨年は、色流れや接着剤をこぼしたなど以外は出品させて頂いた。
しかし2回目の今年は、『不器用芸』を禁じられている。
このままだと、
「製作者、変わらず『不器用』のため出品無し」
となる可能性がある。。。
そうなると、自分が1番ショックを受ける。
そうならないために乗り越えなければいけないことは幾らでもある。
1つずつ学んで、考えながらルアーを作って経験値を上げる。
それしか出来ることは無いのだ。
そんなことを考えていると、夏目漱石の小説『草枕』の一説が頭に浮かんだ。
あまりにも有名な原文は下記だ。
『草枕』より引用。
山路(やまみち)を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。情に掉させば流される。意地を通せば窮屈だ。
とかくに人の世は住みにくい。
人の世を例えた名文は、さすが夏目漱石だと思う。
それを無謀にも、僕のルアー作りに例えてみた。
疑似餌(ルアー)を作りながら、こう考えた。
塗装に働けば浮力が立つ。形に棹させば色流れる。段取り通せば白濁だ。
とかくに私は不器用だ。
訳すと、
- 塗装の事ばかり考えているとフローティングミノーの浮力が大き過ぎたりする。
- ルアーの形のことばかり考えていると、色流れしてしまう。
- 段取り通りを曲げずに進めると、天気や湿度の関係で白濁する。
- 僕はとにかく不器用である。
僕のような人間がハンドメイドルアーを作ると、色んな問題が起こるということを表現したのだ。
特に1つのことを考えていると、他がおろそかになってしまいがちだ。
でも、ルアー作りとか、自分の作ったルアーで渓魚に遊んで貰うの楽しいんだよな。
時間はすごくかかって、中々納得いく完成度にはならないけれど。。。
最後に、釣り関係ないですが『草枕』の名文は続きもすごくカッコイイです。
下記にリンク貼ったので興味のある方はどうぞ。
リンク先:『夏目漱石『草枕』の冒頭は続きがかっこいい。芸術は尊い。』
世の中は色々と変わっているように言われるけど、世の中を作っている人間自体は100年前の漱石の時代や、それ以上前からあまり変わってない気がする。
なので昔の小説が今も読まれる、読めるんだと思っている。
あくまで個人的意見です。
釣りが関係なくなって長くなるので終わります。
とにかくルアーを上手に作りたいなあ。。。
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知らぬ間にブログ二つのもUPされてた!?。
とにかくしげるさん家族が何事ともなく良かったです。今後も大雨に気を付けてください
今年も丹沢反省会での出店を期待している1ユーザーとして出店不可だけにはならないでくださいぃ(汗)。唯一不器用ルアーを手に出来る機会なので!!。今年も期待していますっ!!!。←プレッシャー掛けてしまってごめんなさい(笑)
花屋のいちろーさん
ふふふ。。。ちょっと更新ペースが早かったです(^^;)
我が家は無事でした。ありがとうございます。
また、嬉しいお言葉ありがとうございます!
出品出来なかったら1番ショックを受けるのは自分なので、とにかく上手に作れるように頑張ります!
不器用ですし経験も少ないので当たり前ですが、中々思う通りに作れなくてヘコむ時もあるんです(^^;)
少しでも成長したルアーを見て頂けるように頑張ります!
私も湿度の高い時期にミノーをディッピングして白濁させる事はありますが、そういう気泡は出来た事がありませんねぇ・・・。
白濁しても、薄め液で50%にしたセルロースにディッピングすれば白濁は解消されています。
私の白濁と何か状況が違うのかなぁ・・・?
イェ-ガーさん
僕もこれまでは出来たことがなかったのですが、気泡発生しました。
薄め液で50%にしたセルロースにディッピングすれば解消するんですね(>_<) 湿度の高いと言うか雨降っている時に塗装していたのも影響しているかもしれません。 あと、僕は外の倉庫なので湿度調整などは一切出来ない環境です。 リターダーを覚えましたが、まず出来るだけ白濁をしないようにしたいと思っています。
こんにちは♪
セルロースでベース作ってますが…
アルミ貼った後で、ここまで気泡が出たことはないですね!
今時期は、湿度がかなり高いので製作は大変ですよねw
僕は、毎回リターダー吹くのが手間なんで、少々の白濁ならボディを手で擦って温めて白濁をとりますσ(´・д・`)
はけ塗りすると、コーティングしたセルロースがごっそり取れたりするので(笑)←経験 済
キレイに仕上がるといいですね!
ヤングさん
ここまで気泡が出たことないですか。。。
僕も初めてなのですが、湿度が高い結果の白濁が原因のようです。
そんな白濁の取り方もあるんですね。知りませんでした(^^;)
とにかくまず自分が納得出来る仕上がりを目指します(>_<)
「そんな気泡見たことない」というビルダーの皆さんのコメントにしげるさんの器用さが如実に現れていて微笑みましたよ。
しげるさんのコメント欄は見応えあって楽しいですね。
「しげるめ、小器用になりやがって・・・」と言わせるよう頑張ってください!
まさのりさん
なぜかコメント通知のメールがスマホに届いておらず、返信遅れてすみません!
コメント頂いたビルダーの皆さん揃って「そんな気泡見たことない」ですもんね(^^;)
どうやったら出来るのか不思議がられました(^_^;)
不器用ルアーから、小器用ルアー、器用ルアーとレベルアップしたいと思います!
名前はずっと不器用ルアーを使うつもりですが(^^)