『常識』というのは非常に大事だ。
僕なんかは嫁に『常識がない』と怒られる事が多いので特にそう思う。
だけど一方で、何か新しい事をする時には常識にとらわれ過ぎてはいけない。
これまでの『常識』がいつも正しいとは限らない。
それは仕事でも人生でも、ルアー作りにおいてもそうかもしれない。
初めてジョイントミノー製作をした僕は、いきなり自分の常識を覆されたような気がしたのだ。
ジョイントミノーのリップ角度
前回ブログでドブ漬けまで進んでいた初めてのジョイントミノー。
このミノーの製作は急ピッチで進められた。
というのも、僕のミノー作りは完成までに1ヶ月半くらいかかる。
だけど渓流ルアーのオフシーズン(禁漁期間)は10月~2月末の5ヶ月間ほどだ。
1つの試作が完成するまでに1ヶ月半かかると仮定する。
3回試作を作ったら1ヶ月半×3回=4ヶ月半で、もう翌シーズンなのだ。
すごく長いと感じる禁漁期間も、ことルアー作りのスパンで考えると長いとは言えないのだ。
なので初めて作るジョイントミノーは塗装を無しにした。
不器用な僕が作る初めてのジョイントミノー。
正直、ちゃんと泳ぐかどうかもわからない。
製作完成までの日数を早くするために塗装をしない事にしたのだ。
(塗装をしないだけでも完成までの日付はかなり短くなる)
そしてドブ漬けを重ねた。
気持ちだけだが目玉は付ける事にした。
ドブ漬け完了!
作ってみて分かったのだが、ジョイント部分はわりと隙間を空けたつもりがコーティングの厚みで狭くなった。
そしてリップとフックを付けた。
リップは基本の45度だ。
お風呂スイムテストの後、近くの川にスイムテストに行った。
本当は渓流域に行きたいが禁漁時期なので行けない。
家の近くのトラウトがいない場所で行なった。
しかしここで問題が発生!
低速と中速ではちゃんと動くのだが、高速でブレる(曲がる)のだ。
高速でも強い流れの中でも飛びださないミノー。
それは僕のミノーの必須科目だと思っている。
それを満たさないのはNGなのだ。
その後、何度かルアーのリップ位置を変えたりした。
プロトミノーには申し訳ないが、何度もリップを付け直すので口周りがぐちゃぐちゃになる。。。
↓僕のプロトはいつも口周りがぐちゃっとなる。。。
何度かリップの位置を変えたりしたけど、なんだかしっくりこない。
「初めて製作したから、ルアー自体のバランスが悪かったのかな?」
と思いながら、ふと手元にあるラパラのルアーを眺めた。
ジョイントミノーを作り始めた時に、
「ジョイントミノーと言えばラパラ!」
と思った。
(注:僕はラパラのジョイントは持ってないし使った事もない。それでもラパラと思うのがラパラの凄いところなのだ)
なので唯一持っているラパラCD(カウントダウンと思っている)を手元に置いていたのだ。
(注:頂き物の古いラパラで僕はCDだと思っているが違う可能性もある)
そして手元のラパラを眺めて思った。
なんかラパラCDのリップ角度、すごく立ってる。。。
気になった僕はラパラのHPに飛んだ。
そこでフローティングジョインテッドのリップ角度を確認したのだ。
するとラパラのフローティングジョインテッドJ5(50㎜)も、リップがかなり立っていた。
フローティングジョインテッドJ7(70㎜)も50㎜ほどではないが立ち気味だった。
どちらも程度の差こそあれ、リップの角度は立っていた。
僕がこれまで作ったミノーのリップ角度は原則45度だ。
(ディープダイバーなどを除く)
ルアー製作の本にも載っていたので、リップ角度の基本は45度だと思っていた。
これは先達の方々が色々と試された結果、1番安定した動きを出せる角度だと認識していた。
リップの角度が45度より浅くなると、
- 深く潜って、
- ローリングよりのアクションになる。
だからディープダイバーなどのリップ角度は浅い。
そして45度より立つと、
- あまり潜らない。
- ウォブリングよりのアクション。
になると思っている。
↓前述のラパラCDは垂直に近い。
僕の中でのリップ角度の常識は、
- 深く潜らせたいなら浅くする。
- 潜らせたくないし引き抵抗を強くしたいなら立てる。
などという理由があるから変わるものだと思っていた。
だけどラパラのジョイントミノー。
理由はわからないがリップが45度より立っている。
同じジョイントミノーだし、真似して試してみようと思った。
リップ角度を60度にしてお風呂スイムテストをしたところ、良い感じの予感。
その後、近くの川でスイムテストをした。
その結果、、、
安定した泳ぎになったのだ!
リールを高速で巻いても曲がらずにまっすぐ泳いでくれる。
そして小刻みに動いて手元にブルブル感が伝わる。
ジョイントを初めて作ったにしては上出来だと思った。
(あくまで親馬鹿な僕の感想です)
ただし2個作った中で、1個は合格で1個は不合格だった。
これまでの僕の常識を変える、リップ角度60度。
それで動きが安定することもあるのだと驚いたのだ。
なぜ60度が良いのか。
理由がわかっていないので説明が出来ない。。。
(なぜなのだろうか?。。。)
今回の50㎜弱ジョイントミノーの製作では、
- リップ角度の新たな発見や
- 試作も1つは成功した事もあり、
- 僕の中に小さな自信も芽生えた。
50㎜弱ミノーが最初から良い感じに泳いでくれた事に気を良くした僕。
そこで調子に乗った僕は本流用ジョイントミノーに着手する事にした。
だけど本流用ジョイントミノーは、そんなに甘くなかったのだ。。。
まあ本流用だからと言う理由では無かったのですが。。。
ジョイントミノーシリーズ、まだまだ続きます!
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やはりジョイントミノーと言えばラパラですよね!ラパラ持ってないんですけど私も同じ認識です(笑)スイムテスト1つでもクリア出来て良かったです!この調子で本流用も頑張ってください(^-^)来シーズンに向けて新ルアー調達を考えているのですが、バルサなど木で出来たルアーはやはり良いのですか?価格もインジェクションの3倍くらいするしロストが怖いのでなかなか手が出せないんです(;_;)しげるさんの見解はいかがでしょうか?
あざらしさん
僕もラパラは頂き物の1個しか持ってないですがジョイントと言えばラパラです(^^)
その認識をさせているのがラパラの凄さだと思います(^o^)
スイムテストクリア出来て嬉しかったです(^^)本流用も頑張ります(^_^)v
バルサのルアーに対する見解!難しいご質問ですね(>_<) まず現実的な釣果について言います。 ハンドメイドミノーの性能が優秀でも、ロストを恐れて買ったけど投げられない、またはきわどいところに投げられない。 という事になるのならハンドメイドミノーではなく、そのお金で市販の500円~700円のスプーンを何個も買ってロスト覚悟で攻めた方が、釣果で言うと何倍も良いと思います。 またハンドメイドミノーなら全部優秀という訳でもないと思います。 バルサという素材が持つ力や魅力はインジェクションミノーにはないものだと思いますが、必ずしもインジェクションよりハンドメイドの方が優秀という訳ではないと思います。 色んなハンドメイドミノーがあるので、どれを選ぶかも大事だと思います。 だけど僕はハンドメイドミノーが好きです。というか、好きになりました。 値段は僕も最初は高いと思っていましたが、今では3000円~4000円の値段の理由もわかります。 そして何個か購入もしました。 ハンドメイドミノーは製作しているブランドや製作者の個性や思いが強く出ます。 製作者の釣っている川や釣り方が反映されていたりします。 なので川や釣り方、釣りの癖が違ったら、せっかく買っても自分には合わないかもしれません。 他の方が履き続けた靴を履くと違和感があるように、足の形が人それぞれ違うように釣り場や釣り方も人それぞれ違います。 一方で個性のあるハンドメイドミノーは、その製作者の思いを感じる事が出来ます。 なぜこのようなアクションなのか大きさなのか形なのか。塗装にしてもそうです。 大袈裟に言うと、ある方が作ったハンドメイドミノーを使って釣りをしていると、その方と一緒に釣りをしているような気持ちになります。 人の手で作ったあたたかさというか、そういうものも感じられます。 僕はハンドメイドミノーのそういった味というか手応えを知ってしまったので、ハンドメイドミノーが好きです。 そしてハンドメイドミノーを持っていると、〇〇さんが作ったミノーを持っている!と嬉しい気持ちになります。 余談ですが、僕の作ったミノーに対してもそう思って頂けると、そして使って頂けると、製作者冥利につきます。 あざらしさんがハンドメイドミノーを知ると、また違った楽しさを知る事が出来ると思います。 インジェクションを使うのも楽しいし、ハンドメイドを使うのも楽しい。 楽しさの種類が少し違ったり、幅が広がる感じでしょうか。 自分的にはかなり考えてから書いたつもりですが、伝わりにくかったらすみません。 もし使ってみたいと思われたなら、一度使って見られると新しい発見があるかもしれません(^_^)v
ご丁寧な返信ありがとうございます!まず思いきってキャストが出来るかどうかで釣果は変わりますよね(^^;私のレベルではDコンをキャストするときもロストや破損が怖くてへたれキャストになりがちなんです(笑)最初はハンドメイドって高すぎるなぁと思ってたのですが、しげるさんのブログを見てからは、その工程や苦労を知ってなるほどと納得することができました。少しずつになるかとは思いますが色んなハンドメイドのルアーを購入して自分に合ったルアーと出会いたいと思います!
あざらしさん
長文を読んで下さってありがとうございます。
思いきったキャスト、大事ですよね(^^)
いつもブログ読んで下さってありがとうございます。
自分に合うハンドメイドルアーが見つかれば良いですね!(^o^)!
これは、また難しそうな…
私はジョイト作った事ないので、正解はわかりませんし、科学的な根拠はどうかですが、ジョイト後部を振るため、前部の姿勢を安定させる必要から切りたったリップになってるんでしょうか…
ミノーの断面が円に近いか、平べったいかでも角度が違うんじゃないかと、思います。
答えがわかったらこっそり教えてください!
3110tkjさん
おおっ、3110tkjさんの書かれていること、ヒントになりそうな気がします!
たしかにミノーの形にもよりますよね!
今現在もまったくわかっていないですが、場合によっては60度の方が安定する事があるのは確かです。
ラパラのリップは色々と変わったのがあったりしますが、やはりあれも理由があるんだと改めて思いました。
答えがわかるのはいつになるかわかりませんが、もしわかればお伝えします(^_^)v
リップ角度や長さで深度が変わるのはわかっていましたが、基本の角度が45度とは知りませんでした!?。まぢ勉強になります!!。
僕の作ってるルアーは個々で大きさも形も違うので(^^;、リップの角度や長さは感覚で決めてたので、しげるさんのきちっとした作りに対して恥ずかしさを感じました( >Д<;)。
リップに限らず、全てにおいて適当(感覚)なので( ; ゚Д゚)。
もっと精進したいと思います!
完成した、不器用ジョイントプロトがどんなアクションなのか気になります(^^)d
本流用も楽しみにしてますねぇ(*>∀<*)ノ
花屋のいちろーさん
ハンドメイドミノーも45度のリップ角度になっているものが多いと思います(^^)
僕の経験上も45度あたりが落ち着く角度だと思います(^_^)v
ただしルアーをどう動かせたいかの狙いは人の数だけあるので45度じゃないミノーも当然あって、それが面白いですよね(^^)
いえいえ!僕のルアーも同じ大きさや太さに作っているつもりでも結構違いますよ(>_<) 上手な方は本当に同じように作られるので驚きます。 リップの角度や位置は最初はみんな感覚で、何度も作ればなんとなくこのあたりというのがわかってくる。それが経験だと思います。 僕もまだまだ手探りでやっています(^^;) なんだか偉そうに書いていますが、いちろーさんならすぐに僕より綺麗なルアーを作れると思います(^^) ルアー作りは時間泥棒なので、時間を確保するのが1番難しいところだったりします。 ご家族とのバランス取りつつ楽しみましょう。(バランス取れてない僕が言うなですが(^^;))
おおー、復活してる。
今シーズンもブログアップに釣行、
楽しみにしています
新横浜の佐々木さん
ひそかに復活していました(^o^)
こちらこそ今シーズンもよろしくお願い致します(^_^)v
スイムテストのクリアおめでとうございます!!!(≧∇≦)
僕も手元にあるベアトリスとドクターミノーのリップ角度みたのですが、ベアトリスは45度くらい、ドクターミノーは60度くらいでした!ベアトリスは形が丸くて、ドクターミノーは角ばった台形。ほんとメーカーによってもいろいろですよね。ただ自分はジョイントもってるだけで釣れたことがないので感想はいえないですがw ( ̄^ ̄)ゞ
どう使うのが有効なんだろ…しげるさんはどういうポイントだったり使い方しますか??ドリフトというかポイントに流し込んであんまアクションさせずにフワフワ漂わせる感じなのかな。。ここはジョイントだ!とか今日はジョイントだ!みたいな判断基準があるものなんですかねぇ(u_u)
なおトラウトさん
ありがとうございます(*^_^*)
まだまだプロトですがそれでも嬉しかったです(^^)
ドクターミノー60度くらいなんですね!やはり何か理由があるのかも。。。
僕もジョイントはベアトリスを人に借りて何投かしたくらいなので経験は全然ないんです(>_<) なぜか急に、ふっとイメージが湧いてジョイント作ろうと思ったので(^^;) なので今シーズン使ってみて使いどころや使い方を確認します(^o^) 僕は渓流はアップからサイド、本流ではサイドからダウンクロス、ダウンが主なので、実は渓流と本流でもジョイントに求めるものが違ったりもします(^^) リップ角度や形、教えて下さってありがとうございました(^_^)v