5月3日に餌とルアーで計24匹を釣ってから、3日後には釣りに行っていた。
やはり病気である。
休みの日に、朝6時に起きてから8時前にはもう渓流ルアー釣りを始めて、家に帰ったのは16時過ぎだった。
大体、8時間くらい川にいたのだ。
天気が良く、水温も18度近くまで上がっていた。
いかにも 『渓流』 といった、川幅は狭く、アップダウンがある場所を選んだ。
良く釣っているところと近いが少しだけ違った場所だ。
その日のその場所は、他に釣り人がいなかったので、『釣り下る』ことにした。
いわゆるダウンの釣りである。
淵もあり、瀬もあった。 流れが急な所や、緩やかなところもあった。
午前中に上を木で覆われたポイントに入った。
そこは瀬だ。 水深は30センチ前後か、とても浅い。
頭上には木が茂っているので、光は木々や葉っぱの間から差し込んでいた。
川の流れる音と鳥の声だけが聞こえた。
僕は決して自然愛好家ではないが、とても気持ち良かった。
そしてar-sスピナーを投げる。
着水と同時に引く、すぐにバイトがある。
見惚れるような瞬発力でスピナーに喰いついた。
引きも強い。
20センチ前後のアマゴだった。
このアマゴを釣って僕は思った。
なんか、アマゴが元気になっている。
アホみたいな感想だが、ルアーを追う動きが違うのだ。
勢いがあるというか、力がついているというか。
とにかく調子が良さそうなのだ。
これが盛期が近づいたアマゴなのかと思った。
その瀬では、続いて驚くことになる。
瀬の水面を引いていた時だ。
アマゴがルアーを追ってきたのだ。
それが尋常な追い方ではない。
映画やアニメで見るよく見るサメの背びれが出ているような状態ではなく、
アマゴの『背中』が水面を割って出ているのだ。
アマゴは上背の4分の1から3分の1近く出しながら、蛇のようにうねりながらスピナーを追いかけているのだ。
僕はビビった。
驚いたというよりはビビったのだ。
ビビり過ぎて、ルアー操作の手元が狂った。
ルアーは僕に近づきながら、瀬で半分ほど水面から顔出した小さな石にのりあげて空中に飛んだ。
するとそのアマゴはルアーを追いかけてルアーがのりあげた小さな石にぶつかってのりあげたのだ。
体長の半分以上を石にのりあげたアマゴは水面に戻るなりものすごい速さで逃げて行った。
あのアマゴは、ルアーしか目に入っていなかったと思う。
アマゴが石にぶつかったのを見たのは初めてで、それ以来見ていない。
繰り返しになるが、
『アマゴが石にぶつかってのりあげた』
僕にはそうとしか見えなかった。
そして今でも同じ思いだ。
その5月の午前中、僕は瀬で活発なアマゴたちに遊んでもらった。
アマゴたちの活性は高く、ルアーを追いかけてくれる。
自分の釣りが飛躍的にレベルアップしたような感覚。
もういっそ、空も飛べるような感覚に襲われたのだ。
やることなすことがぴったりとハマるような、解放感溢れる釣り。
実際には、自分の釣りがレベルアップした訳でなく、いわゆる川の状況、魚の活性が非常に良かったのだ。
渓流釣りをしていると、1年に何回かこういう日がある。
そして僕はまた足繁く渓流に通うことになるのだ。
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