渓流ルアー釣りは餌釣りを超えられるか? (2015年5月3日)

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5月3日は今年最後の放流日だった。

この放流が終わると今年はもうない。

ということは、この放流日以外は多かれ少なかれ自然に適応したアマゴを釣るのだ。

 

つまり、この放流日に釣るのが一番簡単なのである。

僕は例によって最初を餌、その後ルアーというプランを立てていた。

 

放流が開始され、僕らの目の前にアマゴが現れる。

しかしこの日のアマゴたちは一味違った。

 

釣れないのである。

始めこそ、何匹か釣れるが、その後は餌を避けるのが見える始末だ。

 

一人のベテランは、今日の苦戦を朝から見抜いていた。

理由は天気と川の水だった。

 

天気は晴れに近い曇りだったと思う。川の水は一点の曇りもないほど澄み切っていた。

魚が泳いで、餌を避けるのが丸見えなのだ。

 

つまり、魚から釣り人も丸見えなのだ。

アマゴたちは釣り師をせせら笑うように釣れない。

 

一緒に釣っていたのは、いわゆる玄人といわれる餌釣り師たちである。

僕だけが素人に毛の生えた餌釣り師なのだ。

 

しかし釣れない。

一人の釣り師は重りを外して、ノーシンカー状態で何匹か釣った。

 

さすがだと思った。

しかし、一番効果があったのは、僕のミミズである。

 

イクラやブドウ虫には喰いつかなかったアマゴたちが、くねくねと踊るように動くミミズには喰いついたのだ。

餌のローテーションの大切さを思い知った。

 

腕がどうとかより、まずは餌の種類なのだ。

それから、あまりに釣れないのでTさんはルアーにチェンジした。

 

そして一匹すぐに釣り上げた。

僕もその時点で十二匹ほど釣り上げていたので、ルアーに替えて、人がいないところを探した。

 

人がいないところは中々見つからない。

それどころか、餌師は軒並み釣れていないので殺気立っている。

 

その殺気ときたら解禁日より上である。

何とか隙間を見つけてルアーを投げる。

 

おってくる、喰いついてくる。

餌で反応が無いのに、ルアーで釣れるのである。

 

川が澄んでいるので、場所によってはすぐにアマゴたちに見切られ、ルアーにもかからない。

でも、ルアーを通すと喰ってくるアマゴも確かにいるのだ。

 

僕はこの日、餌で十二匹、ルアーで十二匹を釣った。

かけた時間などを考えると、ルアーに軍配が上がる。

 

僕の5月フィーバーが続いていたのだ。

 

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